1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07408015
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
宍戸 佳津子 東京薬科大学, 生命科学部, 講師 (40266896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
初沢 清隆 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (20256655)
多賀谷 光男 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (30179569)
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Keywords | 膜透過 / 分泌型蛋白質 / 膜蛋白質 / 大腸菌 |
Research Abstract |
(1)分泌型蛋白質の膜内移動の分子機構の解析 申請者は平成8年度までの研究で、蛋白質の成熟体部分に存在する弱い疎水性領域によって分泌型蛋白質の膜内移動が制御されることを証明した。今回化学架橋剤を用いてこの疎水性領域と相互作用する因子の解析を行った。その結果、膜透過装置の構成因子であるSecA、SecYの両蛋白質がこの領域と直接相互作用していることを見い出した。さらに上記の弱い疎水性領域を2つ繋げた蛋白質を作製し、その膜透過を解析したところ、疎水性領域がストップトランスファー配列として作用して蛋白質は膜に定着することがわかった。この過程の詳細な解析から、蛋白質は最初はSecA、SecYの両因子と相互作用した後に膜透過装置から膜へと放出されることが明らかとなった。これらの結果よりシグナルペプチドを持つ分泌型蛋白質及び膜内在性蛋白質は両者とも膜透過の初めの過程は同じであること、そして成熟体部分の疎水性度がSecA及びSecYなどの膜透過装置によって認識されてその膜内移動が制御され、膜からの遊離(膜透過の完了)が膜内への遊離かが振り分けられることが示唆された。 (2)透過装置の高次構造の解明 X線結晶解析に耐えうる良質なSecA蛋白質の結晶取得に努力したが残念ながら得られなかった。SecAの変異体を用いた解析よりそのN末端領域がSecGとの相互作用に必須であることを見出した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Hatsuzawa, et al.: "The hydrophobic region of signal peptides is a determinant for SRP recognition and protein translocation across the ER membrane." J.Biochem. 121. 270-277 (1997)
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[Publications] Sato, et al.: "Short hydrophobic segments in the mature domain of proOmpA determine its stepwise movement during translocation across the cytoplasmic membrane of Escherichia coli." J.Biol.Chem.271. 880-5886 (1997)
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[Publications] Mori, et al.: "The hydrophobic region of signal peptides is involved in the intereaction with membrane-bound SecA." Biochem.Biophys.Acta. 1326. 23-36 (1997)
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[Publications] Sato, et al.: "In vitro analysis of the stop-transfer process during translocation across thecytoplasmic membrane of Escherichia coli." J.Biol.Chem.272. 20082-20087 (1997)