1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07408023
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅島 誠 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (00090564)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 彰雅 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (80262103)
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Keywords | アクチビン / 卵形成 / 腎形成 / XIRB / 初期発生 / 血球分化 / 神経誘導 / ツメガエル |
Research Abstract |
アクチビンとフォリスタチンおよびビテロゲニンの複合体の分子機序についてビアコアを用いて調べられた。その結果、ビテロゲニンはフォリスタチンと強く結合して、その後フォリスタチンとアクチビンが結びつくことがわかった。また、これらのタンパク質はin vitro系においてもよく取り込まれることがわかった。その時、濾胞を通して卵黄タンパク質であるビテロゲニンと複合体をつくっていくことが示唆された。更に、卵黄タンパク質の主成分であるビテロゲニンの受容体の遺伝子も新しくクローニングされた。これらの受容体は膜貫通型であり、細胞外ドメインには7つの繰り返し構造をもっていた。また、アニマルキャップにアクチビンとレチノイン酸を処理したときに腎管が形成されるが、この時、処理後5時間経った時に発現する遺伝子をサブストラクション法によって腎管に発現する遺伝子のクローニングと解析がなされた。それらの中にはNa^+-K^+ATPaseの他にXCIRB(Xenopus cold indncible RNA binding protein)が新規の遺伝子としてクローニングされた。それをwhole mount in situハイブリによって腎管の部位に特異的に発現することが明らかになった。この遺伝子(XCIRB)はいままで知られている腎管で発現しているものとは全く異なった発現様式を示し、腎管の形態形成に関与することがわかった。更にこれらのアクチビンとレチノイン酸を処理した外植体を2週間培養して電顕で調べたところ、上皮に微小突起がみられたが、これは正常の腎臓に特異的なものと一致していた。他に独自に開発した神経誘導を行う系を用いて神経形成関連遺伝子としてXHMGの他にXranの遺伝子がクローニングされ、それらの発現と機能解析がなされた。XranはGタンパク質に関連する遺伝子としてその機能が注目されている。残った神経関連遺伝子のクローニングされた中には、新規の遺伝子としてXNLRP遺伝子がある。これについても、解析が進められている。更にアクチビンによって低濃度で分化誘導される血球が白血球であることが、白血球特異的抗体を用いることによって初めて明らかになった。他にSLFを加えることによって赤血球の分化もみられた。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Hatada,S., et al.: "A novel gene encoding a ferredoxin reductase-ralated protein expressed in the neuroetderm in Xenopus neurula." Gene. 194/2. 297-299 (1997)
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[Publications] Tonegawa,A., et al.: "Mesodermal subdivision along the mediolateral axis inchicken controlled by different concentrations of BMP-4." Development. 124. 1975-1984 (1997)
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[Publications] Takakura,N., et al.: "PDGFRa expression during mouse embryogenesis : Immunolocalization analyzed by whole mount immunostaining using the monoclonal anti-mouse-PDGFRa antibody APA5." J.Hist.Chem.Cytochem.45. 883-892 (1997)
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[Publications] Tamura,K., et al.: "Retinoic acid changes the proximodistal developmental competence and affinity of distal cells in the developing chick limb bud." Developmental Biology. 188. 224-234 (1997)
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[Publications] Ohuchi,H., et al.: "The mesenchymal factor,FGF10,initiates and maintains the outgrowth of thechick limb bud through interaction with FGF8,an apical ectodermal factor" Development. 124(11). 2235-2244 (1997)
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[Publications] Okabe,M.et al.: "Two-step induction of chordotonal organ precursors in Drosophila embryogenesis." Development. 124. 1045-1053 (1997)
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[Publications] M.Asashima et.al.: "Taniguchi Symposium on Developmental Biology IX" SEIKO Inc.ed.by T.S.Okada, 101 (1997)
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[Publications] Okano,H.et al.: "The regulatory mechanisms of neural development : roles of cell-autonomous and non cell-autonomous cues on cell fate decisions" Frontiews of Neural Development Springer-Verlag, 168 (1997)