1995 Fiscal Year Annual Research Report
多孔性食品における素材の力学特性および最終製品の品質の自動判定システムの構築
Project/Area Number |
07409011
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
三浦 靖 岩手大学, 農学部, 助教授 (50261459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛尾 修 株式会社システムサコム, 開発本部, 部長研究員
吉田 等明 岩手大学, 工学部, 助教授 (00220666)
恒川 佳隆 岩手大学, 工学部, 講師 (80163856)
新貝 鉚蔵 岩手大学, 工学部, 教授 (00089088)
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Keywords | 多孔性食品 / 力学特性 / 品質 / 自動判定 / 工程管理 / 品質管理 / 粘弾性 / ファジィ・ニューラルネットワーク |
Research Abstract |
パンやケーキ、クッキーなどのベ-クド製品、およびコーンミールやスナック菓子などの押し出し成型(エクストルージョンクッキング)食品などの多孔性食品を対象にして、食品素材の力学特性(粘性、弾性、付着性など)を工程管理の指標にし、製品の気孔構造(気孔のサイズ、方向性)と力学特性(破断応力、破断ひずみ)と音響特性(咀嚼音、破断音)を品質管理の指標にして、ファジィ・ニューラルネットワークを応用した管理指標の良否を自動判別するシステムを構築することが本研究の目的である。 工程管理に有効なパン・ケーキ生地の力学特性を絞り込むため、動的粘弾性測定装置(本補助により購入:(株)レオロジ製MR-500)を用いて動的粘弾性(貯蔵弾性率、損失弾性率など)、ならびに圧縮・引張型レオメータ(現有:(株)山電製クリープメータRE-33005)を用いて静的粘弾性(緩和弾性率、付着性など)を測定した。焼成前の生地に関しては、動的粘弾性の周波数依存性試験(ひずみ率0.05%、周波数0.1〜10Hz)における力学的損失正接、および応力緩和試験による緩和時間が有効な指標であった。また、焼成過程をシミュレートした動的粘弾性の温度依存性試験(ひずみ率0.05%、周波数1Hz、温度20〜95℃)では65〜85℃での貯蔵弾性率と損失弾性率が有効な指標であった。パン・ケーキ生地に関しては、緩和時間(弾性率/粘性率)が大きいものが「望ましい生地」であることが明らかとなった。目下、「望ましい生地/望ましくない生地」の力学特性の測定とデータベース構築を継続中である。
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