1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07451004
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
東 英寿 鹿児島大学, 教養部, 助教授 (90218686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
連 清吉 鹿児島純心女子大学, 国際言語文化学部, 助教授 (20269145)
中筋 健吉 鹿児島大学, 教養部, 講師 (30244271)
高津 孝 鹿児島大学, 法文学部, 助教授 (70206770)
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Keywords | 薩摩 / 漢籍 / 玉里文庫 / 薩版 / 薩南学派 / 漢学 / 儒者 |
Research Abstract |
7年度は、薩摩藩の漢籍に関する目録『薩摩藩所蔵漢籍解題目録』作りに着手した。目録を作るために、先ず5月に担当者全員で書誌学的カードの構成を決め、カード完成後の7月に玉里文庫の漢籍の薩版の調査を行った。同じく7月に薩南学派に関する意見の交換、読み合わせを行い、7月末には県立図書館で漢籍の調査を行った。所蔵書籍が多いため約半分を調査し終わり、残りは次年度に持ち越しの予定である。8月には尚古集成館で薩版の書籍を調査し、尚古集成館の所蔵の分は調査完了した。また、鹿児島にある薩摩藩の漢籍との比較を行うため、10月には国会図書館、内閣文庫、東大史料編纂所に出向き、薩摩藩で出版された書籍の所在とその所蔵実態の調査を行った。以上の結果、本年度は目録に掲載予定の約半分の調査を終えた。来年度は、残りの調査を進め、目録の完成を目指す予定である。 また、研究の今一つの柱である薩南学派に関する研究については、各自がそれぞれ担当部分の研究を進め、高津が「薩摩の漢学」(『新しい漢文教育』第21号)と題して、薩摩藩の漢学全体の概要を明らかにした。また、同じく高津が薩摩藩と琉球の交流の観点から「琉球詩課と詩帖詩」(『鹿大史学』第43号)と題して論文を発表した。更に、個別の儒者の研究として、連が「安井小太郎の日本儒学史について」(『九州中国学会報』第34巻掲載決定)と題して論文を発表した。それ以外の担当者も研究を進めており、東は薩摩の儒者・伊地知季安について紀要に論文を用意し、来年度発表予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 高津孝: "薩摩の漢学" 新しい漢文教育. 21. 56-61 (1995)
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[Publications] 高津孝: "琉球詩課と試帖詩" 鹿大史学. 43. 1-14 (1996)
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[Publications] 連清吉: "安井小太郎の日本儒学史について" 九州中国学会報. 34. (1996)