1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07451030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡部 洋 東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (30141998)
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Keywords | 描画検査 / 不安 / 攻撃性 / EPPS / エゴグラム / 不安検査 / MPI / CPI |
Research Abstract |
3年計画の2年目である今年度は、新たな実験の実施とデータの収集を行なった。昨年度に得られた127名の被験者からの家・樹木・男性像・女性像の各4枚の画について、描画検査評定のトレーニングを受けた心理学専攻の学生達と研究代表者の描画者の不安および攻撃性の程度について描かれた画に基づいて評定し、その結果とやはり同じ127名の被験者から得られたEPPS、エゴグラム、不安検査、MPI、CPI等々の心理検査の結果との間の統計的な関係を現在分析中である。さらに、今年度は130名以上の新たな被験者からやはり各4枚の描画と、EPPS、エゴグラム、不安検査、MPI,CPIの検査結果を入手することができた。それによって、分析のための標本の大きさはかなり大きくなり、統計的分析が行ないやすくなったが、描画から得られる心理学的変数は非常に多数にのぼり、統計的結果の安定性を高めるためにはまだ必ずしも十分な大きさの標本とはいえず、データ収集は今後も続行する予定である。なお、今後のデータの分析は主としてカテゴリカルな変数に関して行なわれることになり、そのためにはカテゴリカルデータ分析用のいわゆる数量化とよばれる統計的技法のソフトが必要であるが、このソフトは今までに利用してきた統計パッケージSASには含まれていないため、急遽統計パッケージSPSSの基礎システムと別売りの数量化理論プログラムを購入する必要が生じてきている。そこで、当初の予算計画を変更し、国内旅費その他をこのソフト購入にあてることとした。この研究は来年度も続行が確定しているので、そのような変更を行なっても研究に障害は生じる可能性は低いのに対して、数量化のソフト購入によってデータ解析が促進され、またその質が向上することが期待される。
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