1995 Fiscal Year Annual Research Report
妻・母の就労が家族及び社会福祉施策に及ぼす影響に関する実証研究
Project/Area Number |
07451047
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Sapporo Gakuin University |
Principal Investigator |
布施 晶子 札幌学院大学, 人文学部, 教授 (10111056)
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Keywords | 共働き家族 / 母親の就労 / 性別分業 / 社会福祉施策 / 保育所 / 学童保育所 / 高齢者介護 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1960年以降、今日までの日本における共働きの研究の集大成を目指すことにある(研究目的(1))。1995年度には、第一に、1960年以降の上記主題に関わる研究業績及び基礎データの収集及び検討を行った(目的(2))。具体的には、国立婦人教育会館をはじめとする諸機関の図書・雑誌・統計資料の閲覧・コピイ作業を通して、大学や研究所のみならず、企業付設研究センター等による調査データも体系的に収集しえた。現在比較検討を続行中であるが、1960年代から70年中葉にかけての共働きと、1970年代中葉から今日にかけての共働きの間に共働きの担い手(主婦・親子)、その社会的支え手等に関して質的な相違がある事実が、データ的裏づけをもって検証されつつあり興味深い。1995年度、第二に手がけたのは諸外国、特に英米の共働き家族及び関連文献、統計資料の収集(目的(6))である。この30年間の動向を把握しうる貴重なデータの数々を入手しえた。現在、資料等の比較検討を継続中である。1995年度、第三の作業は、1990年代の共働きの家族の問題点の総合的検討である(目的(5))。具体的には、札幌市内の小学校全女子教員を対象とする郵送調査を実施、1,100名を越える回答(有効回収率37%)を得た。現在、単純集計とクロス集計を終了した。詳細な知見の展開にはいましばらくの時間が必要である。また、この調査を通して、1997年度予定の面接調査(共働きの女性労働者及び共働きで育った子どもたち)の対象者の送定が一部確定されたことは1997年度及び1998年度の調査研究のすみやかな促進に役立つものと考える。(研究目的(3)及び(4)に該当)。
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