1995 Fiscal Year Annual Research Report
新規学卒者の教育から職業へのトランジションに関する実証的研究-その成立過程と現状-
Project/Area Number |
07451059
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
苅谷 剛彦 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (60204658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 雅明 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20260523)
菅山 真次 東北学院大学, 経済学部, 助教授 (00202127)
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Keywords | 労働市場 / 就職 / 高校 / 大学 / トランジション |
Research Abstract |
平成7年度においては、高校修了者と大学・短大修了者の就職活動、企業の採用活動に焦点を当てた現状の実態調査を計画したが、このうち、高校生対象調査を終え、現在データ作成の作業を進めている。また、教育から職業への移行メカニズムの成立過程にかんする歴史分析の準備段階として、現在、文献資料の収集、聞き取り調査を実施している。 就職の現状に関する実態調査の大勢については、今後の分析結果を待たねばならないが、移行メカニズムの成立過程にかんする歴史研究については、現時点で以下の知見を得ている。 既存研究や官庁統計の分析によれば、195年代末から60年代初頭にかけて、中学校修了者の就職への経路が、縁故などのパーソナルネットワークを通じたものから、職業安定所経由に急速に変化した。経路の変化は、就職先の産業と密接な関係を持っており、おもに大企業を中心とする製造業が、職業安定所経由での組織的な採用活動をこの時期に開始したことがわかった。
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