1997 Fiscal Year Annual Research Report
18-19世紀ロシア小説の文体の計量的・総合的比較研究
Project/Area Number |
07451103
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
灰谷 慶三 北海道大学, 文学部, 教授 (40012398)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 成郎 創価大学, 文学部, 教授 (70012359)
松田 潤 北海道大学, スラブ研究センター, 助手 (20109408)
望月 哲男 北海道大学, スラブ研究センター, 教授 (90166330)
浦井 康男 北海道大学, 文学部, 教授 (70115294)
安藤 厚 北海道大学, 文学部, 教授 (20012510)
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Keywords | ロシア語データ処理 / ロシア語形態生成 / ドストエフスキー / ラジシチェフ / プ-シキン / カラムジン / lemmatized concordance / Uppsala corpus |
Research Abstract |
1.ラジシチェフ、カラムジン、プ-シキンの作品、及びザソ-リナ編「ロシア語頻度辞典」のデータによる語辞書が完成し、その比較・検討により浦井が「近代ロシア文章語(散文)成立期の語彙的・文体的研究」で、語彙の面から見た18-19世紀のロシア小説の文体の発展におけるカラムジンの散文の意義について基本的視点を提示した。 2.ラジシチェフのデータベースをもとに浦井が『ペテルブルグからモスクワへの旅』のlemmatized concordanceを刊行した。 3.『白痴』『悪霊』のテキストデータを利用して安藤が「『白痴』における<美>の用法」を分析した。 4.Windows95環境でロシア語処理システムを再編成した結果、OCR、スペルチェック、テキスト分析、OCPによるコンコーダンス作成等の作業が格段に効率化し、ロシア語教育へのマルチメディア利用の展望が開けた。 5.上記ロシア語処理システムやザソ-リナ編「ロシア語頻度辞典」(1977)のデータベースを『ロシア語ミニ辞典』の編纂に利用し、その汎用性を実証した。 6.現代ロシア文章語の標準的データを集積したUppsala corpusを入手し、研究・教育への利用の可能性を探った。 7.平成9年度研究会の成果をまとめて、「スラヴ学論叢」第2号(1997)誌上に公表した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 大西,郁夫: "『オブロ-モフ』における「場所」" スラヴ学論叢. 2. 120-129 (1997)
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[Publications] 安藤,厚: "『白痴』における「美」の用法" スラヴ学論叢. 2. 180-191 (1997)
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[Publications] 島田陽: "『チェヴェング-ル』のコンコーダンスについて" スラヴ学論叢. 2. 247-249 (1997)
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[Publications] 浦井,康男: "近代ロシア文章語(散文)成立期の語彙的・文体的研究" スラヴ学論叢. 2. 250-253 (1997)
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[Publications] 浦井,康男: "L.Lyonngren編≪Chastotnyi slovar′sovremennogo russkogo yazyka≫,Uppsala,1993とUppsala corpus" ロシア語ロシア文学研究. 29. 167-173 (1997)
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[Publications] 灰谷,慶三 他編者: "ロシア語ミニ辞典" 白水社, vi+659 (1997)
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[Publications] URAI,Yasuo(ed.): "A Lemmatized Concordance to The Captain′s Daughter of A.S.Pushkin" Fukui Univ., xxiv+579 (1997)
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[Publications] URAI,Yasuo(ed.): "A Lemmatized Concordance to A Journey from Petersburg to Moscow of A.N.Radishchev" Hokkaido Univ., xiv+713 (1998)