1997 Fiscal Year Annual Research Report
X線観測から探る活動的銀河中心核の統一像とその進化
Project/Area Number |
07454040
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
粟木 久光 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30252414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 勝二 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10092206)
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Keywords | X線観測 / 活動的銀河中心核 / 統一モデル / 銀河進化 |
Research Abstract |
「あすか」データ解析 今年度も引続き「あすか」衛星のデータ解析を行ない、解析結果を論文としてまとめ公表した。2型セイファート銀河の観測では、銀河群の中からX線で明るい2型セイファート銀河を新たに発見した。その性質はこれまでの2型セイファート銀河と類似しており、我々が構築してきた2型セイファート銀河のX線の特徴がこの銀河にも適用できることを示した。スターバースト銀河の観測では、星生成に伴いできたと考えられている銀河周辺の高温ガスの性質を明らかにできた。さらに、中心の活動性を示唆するかもしれないハード成分を発見した。早期型銀河には、銀河周辺をとりまく高温ガスの存在が知られている。これが2型セイファート銀河の低エネルギー成分のになる可能性のあるため、その性質を詳細に調べた。 2型セイファート銀河の低エネルギー成分 2型セイファート銀河のX線観測で見られている低エネルギー成分を詳細に研究した。その結果、この成分が高温プラズマを主起源としているもの、散乱成分を主起源としているものに分類できることがわかってきた。さらに可視での偏光分光観測で偏光した幅広の輝線が検出された2型銀河で低エネルギー成分が相対的に強いことがわかった。この研究成果は現在執筆中である。 研究成果報告 最終年度となるためにこれまでの観測結果の整理とまとめに重点を置いた。この作業を行なうに当たり記録媒体が不足したので、当初の予定にはなかったがハードディスクを購入した。研究成果は、研究報告書として公表する。
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[Publications] H.Awaki: "X-Ray Imaging Spectroscopy of Stephan's Quinter and Seyfert 2 Galaxy NGC 7319" Publ.Astron.Soc.Japan. 49. 445-452 (1997)
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[Publications] K.Iwasawa: "ASCA PV observations of the Seyfert 2 galaxy NGC 4388 : the obscured nucleus and its X-ray emission" Mon.Not.R.Astron.Soc.285. 683-692 (1997)
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[Publications] H.Matsumoto: "X-Ray Properties of Early-Type Galaxis as Observed with ASCA" Astrophys.J.482. 133-142 (1997)
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[Publications] H.Tomida: "Radiation Damage on X-ray CCDs and Restoration Technique for Space Astronomy" Publ.Astron.Soc.Japan. 49. 404-412 (1997)
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[Publications] T.Tsuru: "Wide-Band X-Ray Spectra and Images of the Starburst Galaxy M82" Publ.Astron.Soc.Japan. 49. 619-630 (1997)