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1996 Fiscal Year Annual Research Report

陽子陽子衝突実験に用いるミューオントリガーチェンバーの開発研究

Research Project

Project/Area Number 07454053
Research InstitutionKOBE UNIVERSITY

Principal Investigator

武田 廣  神戸大学, 理学部, 教授 (30126114)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小林 富雄  東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 教授 (50126059)
横山 千秋  神戸大学, 理学部, 助手 (30093537)
Keywords陽子陽子衝突実験 / ミューオントリガー / Thin Gap Chamber
Research Abstract

陽子陽子衝突型加速器(LHC)での国際共同実験(ATLAS)で用いるミューオントリガー用粒子検出器(TGC)の開発研究を行った.平成7年度の研究の結果,検出効率の観点からは使用するガスとしてCO_2+n-pentaneが望ましいことが判明したため,本年度はこのガスのエージング試験を行った.ATLAS実験で10年間の総被爆量に相当するベータ線をTGCに照射し,検出器の劣化を調べた.TGCの増幅率と時間分解能を照射期間中連続測定した結果,有為な検出器の劣化は観測されなかった.また局所的には高頻度のベータ線をTGCに入射し,検出効率の変化を測定したが,約100kHz/cm^2までの入射頻度ではほぼ100%に近い検出効率が得られることがわかった.ATLAS実験で予想される粒子頻度は最大1kHz/cm^2程度であることから,このガスは十分な性能を有することが確かめられた.
CO_2+n-pentaneは,昨年度性能を評価したCF_4+iso-butaneと比較して電子のドリフト速度が小さいため時間分解能が若干劣る.この点を改善すべく,ワイヤー間隔を狭めたTGCを試作し,その性能,特に時間分解能を評価した.この結果,期待された改善が見られ,ATLAS実験でバンチ同定に必要な時間分解能が得られることが確かめられた.
衝突点で発生するミューオンはTGC面に対して5-40°の角度を持つことがわかっている.またTGC内での電子ドリフトのシミュレーションの結果から,斜め入射に対して時間分解能は更に向上することが期待される.そこで入射角度を変えた測定を行い,シミュレーションの結果と良く一致することが確かめれた.
本年度の研究により,CO_2+n-pentaneを用いたTGCの特性が詳細に研究され,ATLAS実験で要求される性能を満たすことが確かめられた.

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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