1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07454116
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
KOCHAROV G.E. 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (90262914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 捷司 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (60022729)
松原 豊 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80202323)
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Keywords | ナイトレート / 電子ビーム / 分光計 / ガスタンク / 太陽フレア粒子 / 地球大気上層部 |
Research Abstract |
本年度の前半では、分光計(相馬光学・ポリクロメータS-2200)とCCD検出器を本科研費により購入し、既存のパソコンにるデータ収集プログラムの開発を行なった。その結果波長の分っている光に対して波長を弁別することに成功した。これによりナイトレートに電子ビームを当てた場合に出てくる光の波長分布から電子ビームをナイトレートに当てた場合の影響を評価する基礎プログラムを作った。同時にナイト-トと酸素、光との反応についての基礎的な検討から加速器で電子ビームを当てるために必要なガスタンク槽、データの較正に必要な装置の設計を行なった。本年度の後半に装置の設計が完了し、必要な部品等の購入を行ない、太陽地球環境研究所で組み立てた。 電子ビームとしては東大電子核研究所の電子シンクロトロンで放出される電子ビームを想定し、ビーム実験の時間を要求していた。東大原子核研究所では10^9電子/秒の出力が得られるが、本装置のデザインではこれにより毎秒〜10^<11>のN_2Oの解離が期待される。残念ながら、希望した時期にビームタイムを得ることができず、次年度に再度プロポーザルを提出することとなった。当初計画の80%しか実現することはできなかったが、本科研費により必要なハードウェアと実験方法は確立されたので、ビーム時間を得ることができれば本科研費の最終目的である、“太陽フレア粒子の地球大気上層部"に与える影響を実験室で調べ、今だかつてない重要な結果が得られることが期待される。
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[Publications] Kocharov,G.E.et al.: "Solar Protons from August 1972 Flare and Nitrate Abundance in Antarctic Snow" Proc.24th Int. Cosmic Ray Conf.,Rome. 4. 1126-1128 (1995)
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[Publications] Kocharov,G.E.et al.: "Unique Possibility to Obtain Upper Limit of Total Energy Induced by Solar Flare Proton" Proc.24th Int. Cosmic Ray Conf.,Rome. 4. 1129-1132 (1995)
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[Publications] Kocharov,G.E.et al.: "High Energy Gamma Rays from SN1006 AD" Proc.24th Int. Cosmic Ray Conf.,Rome. 2. 311-314 (1995)
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[Publications] 松原豊他(編著): "21世紀の環境を考える" 日刊工業新聞社, 212 (1995)