1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07454135
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
大政 正明 姫路工業大学, 理学部, 教授 (30092159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩谷 健治 姫路工業大学, 理学部, 助手 (70237907)
芳賀 信彦 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (60011748)
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Keywords | 構造不整 / 鉱物結晶 / 相変化 / 散漫散乱 / シミュレーション / オケルマナイト / 変調 / 不整合 |
Research Abstract |
本研究は平成7年から平成9年までの3年間で遂行するように計画され採択されたものである。研究期間中に(1)散漫散乱解析法の検討と整備、(2)実験室における測定装置・処理システムの整備、(3)実際の物質についての散漫散乱の測定と解析、をおこなうことを目指し遂行してきた。以下にその間に行われた研究と成果につきしめす。(1)の課題では、我々がこの研究を始めて間もなく、我々が研究中のオケルマナイト族鉱物の散漫散乱の解析に、ドイツ連邦共和国ハノーバー大学のRahman教授から彼の開発した解析システムの提供を受けた。我々はこのシステムの検討を行い、システムの整備に引き続いて散漫散乱のシミュレーションを行った。(2)の課題では、結晶モノクロメータを装着した強力X線発生装置とイメージングプレートによる強度測定・データ処理のシステムの整備をおこなった。(3)では、オケルマナイト[Ca_2MgSi_2O_7]、オケルマナイト固溶体[Ca_2(Mg,Fe)Si_2O_7]の不整合構造の5次元空間での解析を行った。またオケルマナイトの散漫散乱のシミュレーションの結果はドイツ結晶学会の年会(平成9年)で発表した。オケルマナイト固溶体結晶については、結晶中のMgとFeの偏析が膨張率の異常から予測されており、その検証のために放射光の超強力X線による異なった領域からの散漫散乱の測定を行い、現在解析を行っている。さらに不整合構造の発生原因を明らかにするために、分子軌道法による構造シミュレーションを行っている。その他の物質については、Fe、Alの水酸化物の脱水生成物につき、反応中間生成物の示す散漫散乱の解析を進めている。
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[Publications] R.K.McMullan, S.Ghose, N.Haga, and V.Schomaker: "Sodalite, Na_4Si_3Al_3O_<12>Cl : Structure and ionic mobility at high temperature by neutron diffraction" Acta Crystallographica. B52. 616-627 (1996)
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[Publications] M.Ohmasa, K.Ohsumi, H.Toraya and H.Tokushima-Houki: "Symmetry information inherent in powder diffractoin data : α- and β-quartz as examples" Journal of Applied Crystallography. 30. 254-258 (1997)