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1995 Fiscal Year Annual Research Report

FTラマン分光法によるバナジウム(III)錯体の溶液構造の研究

Research Project

Project/Area Number 07454174
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)

Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

金森 寛  富山大学, 理学部, 助教授 (00019001)

Keywordsラマンスペクトル / バナジウム / 錯体 / 溶液構造
Research Abstract

FTラマン分光器を用いて、ホヤ血球細胞のホモジェネートのスペクトルを測定した。スジキレボヤの血球細胞を、ジャイアントセルを多く含む分画(GC)とシグネットセルを多く含む分画(SRC)に分け、それぞれのラマンスペクトルを測定した。スジキレボヤの試料は、蛍光のために分散型分光器では測定不可能であったが、今回、FT型分光器を用いることで初めて測定が可能になった。また、以前に採取し、分散型ラマン分光器でスペクトルを測定した、バナジウムボヤの試料についても再測定を行った。GCでは、1057、902cm^<-1>に硫酸水素イオンあるいはアルキルスルホン酸に帰属できるバンドが、986^<-1>に硫酸イオンに帰属されるバンドが観測された。SRCでも、同様のスペクトルが観測されたが、バンドの相対強度は異なっていた。この違いが、溶存化学種の相対濃度の差によるものなのか、単にpHの差によるものなのかは、現在検討中である。いずれの試料についても、バナジウムに由来するラマンバンドは検出されなかった。これは、スジキレボヤの血球細胞中のバナジウム濃度がラマンの検出限界以下であったためと考えられる。一方、バナジウムの試料からは、硫酸イオンによるバンドと共に、990cm^<-1>付近にバナジル基に基づくラマンバンドが観測され、バナジウムの存在が確認された。従って、血球細胞中のバナジウムと硫酸イオンの相対濃度については、別の測定法からの結果も併せて、ホヤの種による違い、血球細胞の種類による違いをさらに詳しく調べる必要がある。
一方、生体内バナジウムに関連したバナジウム錯体の溶液構造をFTラマンスペクトルを用いて調べるための予備実験として、簡単なバナジウム塩溶液のラマンスペクトルのpH依存性や濃度依存性を調べている。

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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