1997 Fiscal Year Annual Research Report
新規高分子液晶を用いた書き込み・消去可能な表示フィルム材料の開発と応用
Project/Area Number |
07454189
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
竹中 俊介 山口大学, 工学部, 教授 (50029310)
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Keywords | 高分子フィルム / 高分子液晶 / 相転移 / ネマチック液晶 / 合成 / 誘電異方性 / ライトバルブ / 表示デバイス |
Research Abstract |
本研究では側鎖に液晶核を持つ高分子液晶の応用として、書き込み・消去が可能なフィルム状表示デバイスの材料開発を目的としてきた。先ず、従来から検討中して来た4-シアノフェニル 4-(4-アルコキシベンゾイルオキシ)ベンゾエ-トのオルト位とスペーサーが結合したポリアクリレートを利用した高分子フィルムについては分子量が1万程度以上にあげることには成功せず,ガラス基盤上でのライトバルブとしての応用にとどめた.昨年来,新規高分子液晶として4-シアノフェニル 4-(4-アルコキシベンゾイルオキシ)ベンゾエ-トのメタ位とスペーサーが結合したポリアクリレートの合成と熱物性の検討を行った.この高分子はネマチック相を発現するが低温側でスメクチックA相を発現し易く,ネマチック状態で電場により制御したホメオトロピック配向が低温で崩れることが分かった.そこで,新たにその誘導体である4-(4-アルコキシフェノキシカルボニル)フェニル 4-シアノベンゾエ-トを側鎖に有するポリアクリレートを合成し,その熱物性と電気物性の検討を行った.この高分子ではスペーサーが短いときネマチック相を発現し、そのネマチック一等方性液体転移温度は150℃と高く,電場応答性も良好であったが、以前に開発した側鎖型高分子に比べ結晶性が高く,室温ではネマチック状態で電場により制御したホメオトロピック配向が崩れてしまう欠点をもつことが分かった.又,液晶核末端のアルコキシ鎖を長い同族体ではネマチック相が消失しスメクチックC相を発現する.ただし,スメクチックC相での配向制御が熱勾配法,電場制御等では困難であった.
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Research Products
(1 results)