1997 Fiscal Year Annual Research Report
面不斉シクロペンタジエニル金属錯体の合成と機能研究
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07454196
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高橋 成年 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (70029875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武井 史恵 大阪大学, 産業科学研究所, 教務職員 (30252711)
宇野 晃成 大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (20213473)
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Keywords | 面不斉 / シクロペンタジエニル錯体 / 鉄錯体 / ルテニウム錯体 / 光学活性金属錯体 / アレーンルテニウム錯体 / アルキル鉄錯体 |
Research Abstract |
本年度は、面不斉シクロペンタジエニル鉄およびルテニウム錯体の合成と機能研究を行い、下記の成果を得た。 (1)面不斉シクロペンタジエニル鉄錯体を光学的に純粋なエナンチオマーとして得るために、(1ーメントキシカルボニル-2-メチル-4-フェニルシクロペンタジエニル)鉄錯体[Cp^1Fe(CO)_2I(1)のジアステレオマ-を分離し、それらをフェニルアセチリド誘導体[Cp^1Fe(CO)_2(CCPh)(2)に誘導した。2にフェニルリチウムを反応させて、メンチル基を除去する方法で光学活性な面不斉シクロペンタジエニル鉄錯体をエナンチオマー(3)((R)-3:mp 171.5-172.0℃,[α]=-221°;(S)-3:mp 171.5-172.0℃,[α]=+221°)として合成・単離することに成功した。更に、1にジエチニルベンゼンや1,3,5-トリエチニルベンゼンを反応させアセチリド錯体に導く方法により、アセチレン架橋2核、3核の面不斉シクロペンタジエニル鉄錯体を合成した。 (2)シクロペンタジエニルルテニウム錯体(Cp^2Ru(CH_3CN)_3](PF_6)とアレーンから(Cp^2Ru(η^6-arene)](PF_6)が生成する反応において、面不斉ルテニウム錯体とプロキラルなアレーンを用いてアレーンの配位面選択性を反応のジアステレオ選択性から評価した結果、面不斉シクロペンタジエニル部が50%de程度の選択性を示すことを見出した。 (3)カオチン性の面不斉シクロペンタジエニル鉄およびルテニウム錯体を触媒にオレフィンの不斉シクロプロパン化反応を検討した結果、ジアゾ酢酸とスチレンの反応において、50%eeの選択性でシクロプロパン化反応が進行することを見出した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yasushi Morimoto: "Induction of Metal-centered Chirality by Planar Chirality in [Fe{η-C_5H_2Me(R^1)(CO_2R^2)}(COR)(CO)(PR_3)]Complexes." Chemical Communications. 1795-1796 (1997)
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[Publications] Hidetoshi Kikuchi: "A New Ruthenium-catalyzed Reaction with Propargyl Alcohol:Cyclopropanation of Norbornene." Chemistry Letters. 1273-1274 (1997)
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[Publications] Nobuko Komatsuzaki: "Diastereoselective π-Complexation: Reaction of Planar-chiral Cyclopentadienyl-Ruthenium Complexes with Prochiral Arenes" Chemistry Letters. (in press). (1998)