1996 Fiscal Year Annual Research Report
D-およびL-デオキシ並びに分枝デオキシフラノースの統一的一般合成法の開発
Project/Area Number |
07454198
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kurashiki University of Science and the Arts |
Principal Investigator |
佐藤 恒夫 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (80183383)
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Keywords | D-デオキシ糖 / L-デオキシ糖 / 2,3-ジデオキシ糖 / D-2,3-ジデオキシリボース / L-2,3-ジデオキシリボース / 2,3-ジデオキシ糖 |
Research Abstract |
研究課題「D-およびL-デオキシ並びに分枝デオキシフラノースの統一的一般合成法の開発」についての本年度の研究実績の概要は以下のようである。 1、前年度の研究によりその合成法を開拓した(2R,3S,5S)-6-ベンジロキシ-5-(tert-ブチルジメチルシロキシ)-2,3-エポキシ-1-ヘキサノールと水素化アルミニウムリチウムとを反応させたところ、水素化物イオンのオキシラン環への攻撃は位置選択的に起き、(2S,5S)-6-ベンジロキシ-5-(tert-ブチルジメチルシロキシ)-1,2-ヘキサンジオールが得られた。隣接した1位と2位のヒドロキシル基を2-メトキシプロペンを用いてアセトニド化して保護、tert-ブチルジメチルシリル基とベンジル基の脱保護、ついで生成したvic-ジオールのNaIO_4を用いる酸化的開裂、最後にアセトニド保護基の脱保護を行って目的のD-2,3-ジデオキシリボフラノースを得た。 2、出発原料として(2S,3R,5R)-6-ベンジロキシ-5-(tert-ブチルジメチルシロキシ)-2,3-エポキシ-1-ヘキサノールを用いて1と同じ反応操作を行ってL-2,3-ジデオキシリボフラノースを得た。 3、(2R,3S,5S)-6-ベンジロキシ-5-(tert-ブチルジメチルシロキシ)-2,3-エポキシ-1-ヘキサノールとアジ化物イオンとをルイス酸存在下において反応させたところ、(2R,3R,5S)-3-アジド-6-ベンジロキシ-5-(tert-ブチルジメチルシロキシ)-1,2-ヘキサンジオールが得られた。生成したvic-ジオールのアセトニド化、tert-ブチルジメチルシリル基とベンジル基の脱保護、NaIO_4を用いる隣接ジオールの酸化的開裂およびアセトニド保護基の脱保護を順次行い、D-3-アジド-2,3-ジデオキシリボフラノースを得た。
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