• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1996 Fiscal Year Annual Research Report

ヒドラの散在神経系における神経回路網の形成と維持の分子機構

Research Project

Project/Area Number 07454230
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionFukuoka Women's University

Principal Investigator

小泉 修  福岡女子大学, 人間環境学部, 教授 (50094777)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 美濃部 純子  福岡女子大学, 人間環境学部, 助手 (80190718)
Keywords散在神経系 / ヒドラ / 神経回路網形成 / 発生神経生物学 / ペプチド / 免疫組織化学 / 抗体作製 / 神経分化
Research Abstract

1。再生系と再導入系と正常系の3つの異なった実験系において神経網形成を調べ、それらの比較検討によって、重要な制御要因を明らかにする研究について:神経細胞が全然無い状態から神経細胞の分化と神経網形成が進行する再導入系と神経細胞が前もって存在している状態で神経細胞の分化と既在の神経網への取り込みが進行する正常系を比較すると、既存の成熟神経細胞の神経分化:神経網形成に対する寄与を検討出来る。また、上皮組織の形態形成と供に神経網形成が進行する再生系と上皮組織は常に一定の状態で神経網形成が進む再導入系との比較によって、神経網形成における上皮組織の関与を検討できる。この各種の系での神経網形成の比較検討の結果、口丘・触手・肉茎・足盤における重要な制御要因を細胞レベルで明らかにすることができた。
2。ヒドラの発生制御に関与するペプチド性シグナル分子の大規模スクリーニングのプロジェクトについて:大規模で系統的なヒドラよりの338種のペプチドを分離し、222種のペプチドのアミノ酸配列が決定出来た。30種のペプチドの化学合成を行い、その中で、神経網形成によって興味あるペプチドが得られた。ひとつは、C末にLPWの共通配列をもつ4種のペプチドメンバーよりなる、PWファミリーである。このPWファミリーは神経細胞の分化を抑制する活性のあることが判明した。また、1種のペプチドHYm355は、神経分化を促進することが判明した。このプロジェクトについては、最初の論文が、"Systematic isolation of peptide signal molecules from hydra. I. LWamide and PL families"の題で、Proc.Nat.Acad.Sci.USAに受理され、印刷中である。
3、ヒドラより分離・構造決定したペプチドの抗体作製について:ヒドラの構造決定・機能同定をおこなったペプチドについて、その細胞局在を明らかにする目的で、それらの抗体作製を行った。まず、C末にGLWamideの共通配列を持つ7種のメンバーによりなるLWaペプチドファミリーについて抗体作製を行い、これらのペプチドがヒドラの体全体に分布する神経細胞を染色することが判明した。また、2で述べた、PWファミリーとHym355に対する抗体も作製した。LPW抗体は、上皮細胞を染色し、HYm355抗体は胴体の神経細胞を染色した。LPWペプチドは、上皮細胞から分泌されて神経分化を抑制する環境因子で、Hym355は、成熟神経細胞から神経細胞の分化を促進する因子と思われる。

  • Research Products

    (5 results)

All Other

All Publications (5 results)

  • [Publications] M.Murate: "Scanning electron microsiopy of endodermal sensory cells of Hydra wagnipapillata." Cell Tissne Res.283. 455-459 (1996)

  • [Publications] 小泉修: "ヒドラの再生" 遺伝(裳華房). 50. 38-44 (1996)

  • [Publications] T.Takahashi: "Systematic isolation of peptide signal molecules from hydra : LWamide and PW families" Proc.Nat.Acad.Sci.USA. (in press). (1997)

  • [Publications] T.Takahashi: "Structure-activity relation of LWamide peptides synthesized with a multipeptide syntrosizer" Peptide chemistry. (in press). (1997)

  • [Publications] 小早川義尚: "「動物の血液細胞と生体防御」(華根出版)" 腔腺動物の組織不適合性と細胞性防御(印刷中), (1997)

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi