1996 Fiscal Year Annual Research Report
Siのホール係数,ホール質量,ノイズ,谷間散乱の一軸応力効果の実験的理論的研究
Project/Area Number |
07455013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
神田 洋三 東洋大学, 工学部, 教授 (70041845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 勝久 東京都立科学技術大学, 教授 (50011557)
和田 昇 東洋大学, 工学部, 教授 (40256772)
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Keywords | Si / 電気伝導 / 一軸性応力 / ピエゾ・ホール効果 / MOS / ピエゾ抵抗圧力センサ |
Research Abstract |
ホール係数の応力効果をピエゾ・ホール効果と称し、4階のピエゾ・ホールテンソルで表わす。Siの様なダイヤモンド構造では、3ヶのテンソルの成分、P11,P12,P44で表されるが、これらをn型Si、p型Siに関して実験的に求めた。 P型:P11=-85.64,P12=42.82,P44=14.22 n型:P11=-87.04,P12=43.52,P=19.44 (いずれも単位はE-11Pa^<-1>) Si、n-MOSおよびp-MOSキャパシタの応力効果の実験を行った。応力の印加方向<100>および<110>圧縮力と張力、バイアス正、負の16通りのキャパシタの応力依存性を測定した。p-MOS<1'10>とn-MOS<100>に応力依存性が見られたが、他の場合は顕著な変化は見られなかった。p-MOS<110>では張力とともにキャパシタンスは減少する。圧縮力では初期に急激に減少し、それからは一定であった。n-MOS<100>では張力により初期に増大し、その後減少した。圧縮力では初期に急激に減少し、その後一定であった。 ピエゾ・ホール効果はキャリア濃度と散乱の応力依存性が効いている。p型では正孔の有効質量、状態密度、散乱の応力依存性が関与する。MOSキャパシタの場合は、キャリア濃度のみに依存し、散乱には影響しないので、両者の結果から、状態密度の応力依存性が判った。n-Siの散乱の応力依存性に関して理論的考察を行った。 応用面では、Siのピエゾ抵抗効果を最も有効に利用した圧力センサの設計考察を行った。非線形性と感度の比を性能指数として任意の結晶面、任意の結晶軸の関数として表現した。(110)面、<111>方向のピエゾ抵抗素子(p型)を用いることが最適であることを示した。
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