1996 Fiscal Year Annual Research Report
交流電位差法を用いたコーティング先端耐熱超合金の高温クリープ疲労損傷量評価
Project/Area Number |
07455058
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Research Institution | RITSUMEIKAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大南 正瑛 立命館大学, 理工学部, 教授 (60066587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤山 一成 (株)東芝, 重電技術研究所, 主任
坂根 政男 立命館大学, 理工学部, 教授 (20111130)
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Keywords | 高温 / 超合金 / コーティング材 / クリープ / 疲労 / き裂 / 交流電位差法 / 非破壊検査 |
Research Abstract |
一方向凝固超合金Rene80Hニッケル基超合金のCoCrAlYコーティングおよび非コーティング試験片を用いて1173Kにおいて,引張・圧縮の高温低サイクル疲労試験をひずみ制御で実施した.ひずみ波形は,引張および圧縮ともに0.1%/sのslow-fast波(pp波)および引張側のひずみ速度を0.001%/sとしたslow-fast(cp波)である.2種類の波形での,pp波およびcp波での低サイクル疲労寿命を比較するとともに,交流電位差法を用いてき裂検出を行った. コーティング材および非コーティング材ともに,cp波での高温低サイクル疲労寿命はpp波と較べて大きくて以下することが明らかになった.引張側にクリープ損傷を導入することによって,高温低サイクル疲労寿命はコーティングの有無に関わらず低下することが判明した.pp波では,コーティング材および非コーティング材ともに試験片表面からき裂が発生伝播した.しかし,cp波の非コーティング材では試験片表面からき裂が発生伝播したが,コーティング材ではコーティングと母材の界面からき裂が発生伝播した. 矩形波とFFT解析を用いる交流電位差法を用いて,コーティングおよび非コーティング試験片の破損後のき裂検出試験を行った.50Hz〜5KHzの周波数帯域の交流電位差は両タイプの試験片のき裂伝播箇所では明瞭な上昇を示し,同電位差法は両試験片のき裂損傷検出には有効な手法であることが判明した.とくに,低周波側の電位差の上昇が顕著であった.また,コーティングと母材界面からき裂が発生し,試験片の外観観察からはき裂の存在が確認できない場合についても,交流電位差の顕著な増加が観察され,このタイプのき裂に対しても,交流電位差法は有効であることが判明した.
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