1995 Fiscal Year Annual Research Report
高速切削のバーチャルマシニングと生産加工システムへの適用に関する研究
Project/Area Number |
07455061
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
帯川 利之 東京工業大学, 工学部, 助教授 (70134830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹原 弘之 東京工業大学, 工学部, 助手 (00205882)
白樫 高洋 東京工業大学, 工学部, 教授 (50016440)
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Keywords | 高速切削 / バーチャルマシニング / 生産加工システム / 熱弾塑性有限要素法 / 鋸歯状切りくず生成 / 延性破壊 / 切削温度 / すくい面応力分布 |
Research Abstract |
高速切削は大きな付加価値を生みだす加工法の一つとして切削加工技術のなかで最も注目されているもののひとつである.しかし高速切削あるいは超高速切削の本格的な研究や実用化は緒についたばかりであり,高速切削における常識や高速切削の適用範囲を探索するための基本戦略が欠如している.こうした現状においては,コンピュータシミュレーションによるバーチャルマシ-ニングにより,高速切削における切削状態の把握と高速切削の事前評価を効率的に行う必要がある. 本年度は,高速切削における物理現象の解明と高速切削を実現するための指針の獲得を目的として,バーチャルマシ-ニングシステムの開発を重点的に行ってきた.被削材としてはステンレス鋼,チタン合金ならびに鋼を用い,熱弾塑性有限要素法による二次元切削およびエンドミル加工のシミュレーション技術の確立を図った.高速切削では,切削状態の遷移によて新たな安定状態が生じるため,こうした安定状態をとらえて最適化を行なうことにより実用的な切削が可能となると思われる.難削材系統では,こうした切削状態の遷移は,連続形の切りくず生成から鋸歯状の切りくず生成への変化として現れることが多い.したがって延性破壊を導入できる,高速切削対応のバーチャルマシ-ニングモデルを作成した. 開発した高速切削対応のバーチャルマシ-ニングモデルにより切削力,切りくず生成状態,切削温度ならびにその特異な変化,すくい面応力分布などについて,切削状態の事前評価を行うことが可能となった.また,実験との対応により,より実用的な評価を行うための方法論についても,最終年度に向けての検討を開始した.
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