高速切削のバーチャルマシ-ニングと生産加工システムへの適用に関する研究

1997 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 07455061
• Research Institution: Tokyo Institute of Technology
• Principal Investigator: 帯川 利之 東京工業大学, 工学部, 助教授 (70134830)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 篠塚 淳 東京工業大学, 工学部, 助手 (30282841) ; 白樫 高洋 東京工業大学, 工学部, 教授 (50016440)
• Keywords: 切削 / バーチャルマシ-ニング / 生産加工システム

Research Abstract

高速切削の本格的な研究や実用化は始まったばかりであるが,大きな付加価値を生みだす加工法の一つとして注目されており,高速切削への期待は非常に大きい.しかし高速切削の適用範囲を探索するための基本戦略が定まっておらず,こうした現状では,コンピュータシミュレーションによるバーチャルマシ-ニングにより,高速切削状態の把握と事前評価を効率的に行う必要がある.また生産加工のシステム化を推し進めるためには,バーチャルマシ-ニングを利用した切削条件の最適化を進める必要がある.
そこで本年度は研究の最終年度として,先ず高速切削の物理現象を解明するための二次元切削および三次元切削のバーチャルマシ-ニングシステムを改良・充実させた.切りくず形態として流れ型,せん断型,鋸歯型,すくい面形状として平面型,溝型,三次元工具としてバイト,エンドミルが対象である.
次にバーチャルマシ-ニングシステムの活性例として工具刃形の最適化を取り上げ,これにより高速化のための工具設計指針を獲得することを試みた.具体的には工具の摩耗や欠損,切りくず処理等に及ぼす工具刃形の影響をバーチャルマシ-ニングシステムで得られる切削温度や工具面応力,工具内応力分布,工具の変形,切りくずの変形と破断等より明らかにし,与えられた切削諸元に対する最適な工具の選定,あるいは与えられた工具を十分に活用するための最適な切削条件の選定を行った.

Research Products

• [Publications] T.Obikawa: "Wear Characteristic of Alumina Coated and Alumina Ceramic Tools" Journal of Materials Processing Technology. 63. 211-216 (1997)
• [Publications] T.Obikawa: "Analytical Prediction of Crater Wear of Multi-Layer Coated Tools" Proceedings of the International Conference on Precision Engineering, Taipei. 467-472 (1997)
• [Publications] J.Shinozuka: "ACAE System for High Performance Metal Cutling Tool Geometry" Proceedings of the International Conference on Precision Engineering, Taipei. 941-946 (1997)
• [Publications] T.Obikawa: "Application of Computational Machining Method to Discontinuous Chip Formation" Transactions of ASME, J. Manufact. Sci. Eng.119・4(B). 667-674 (1997)
• [Publications] 帯川 利之: "エンドミル切削加工プロセスの有限要素法解析" 1997年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 79- (1997)
• [Publications] 篠塚 淳: "バーチャルマシ-ニングを用いた工具形状設計" 1998年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. (発表予定). (1997)