1996 Fiscal Year Annual Research Report
圧縮着火燃焼における着火過程および有害燃焼生成物のモデリング
Project/Area Number |
07455099
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
西脇 一宇 立命館大学, 理工学部, 教授 (20025969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 惠 徳島大学, 工学部, 教授 (00026147)
吉原 福全 立命館大学, 理工学部, 教授 (30174999)
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Keywords | ディーゼル燃焼 / 熱分解 / 圧縮着火 / 反応モデル / 高温酸化 / 低温酸化 / 予混合圧縮着火機関 |
Research Abstract |
ディーゼル燃焼における熱分解・圧縮 着火過程の反応モデルの開発を行うとともに,近年,NOおよびすすの同時低減を目指し開発が進められている予混合圧縮着火機関における着火過程のモデル化も行った.通常のディーゼル燃焼の着火過程のモデル化では高温酸化過程と扱い,発熱経過のほかに燃料の熱分解過程を詳細に予測できることに焦点を置いた.これは,着火後のすすの発生・消滅過程を予測する上で,熱分解成分の挙動が極めて重要な因子となることによる.開発を行った熱分解・自着火反応モデルでは,Rice-Herzfeld機構によって,炭化水素ラジカルが生成するものとし,最終的な熱分解成分の生成を以下のようなグローバル反応によって仮定した. C_mH_n+M=aC_2H_3+bC_2H_5+M ここに,aおよびbは質量バランスから定まる定数である.また,これ以後の反応はエチレンの反応モデルとリンクさせて,発熱過程ならびに分解成分の生成挙動を表現した.実験による着火遅れに一致させるようにグローバル反応の速度定数を決定し,このモデルによって計算される熱分解成分を実験値と比較し,良好な一致が得られることを確認した. 予混合圧縮着火機関における着火過程のモデル化では,13の素反応からなる低温酸化機構による自着火モデルと,H_2とCOに一旦分解する高温酸化モデルを両立させることによって,実験における温度・圧力履歴と着火遅れの関係を合理的に予測できることを明らかにした.さらに,着火遅れのセタン価依存性が低温酸化機構の異性化反応の速度定数によって予測できる可能性が示唆された.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y.Yoshihara: "Modeling of NO Formation and Emission through Turbulent Mixing and Chemical Processes in Diesel Combustion" IPC-8,paperNo.9530256. 145-150 (1995)
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[Publications] 石川隆二: "火花点火機関のノック発生過程の数値シミュレーション" 第13回内燃機関シンポジウム・講演論文集. 559-564 (1996)