1995 Fiscal Year Annual Research Report
ウェーブレット信号変換処理を用いた各種動機械の異常診断システムに関する研究
Project/Area Number |
07455103
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
山本 鎮男 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (50200803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦野 隆一 産業技術短期大学, 教養部, 助教授 (80249490)
増田 新 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教務職員 (90252543)
曽根 彰 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (20197015)
中岡 明 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90027920)
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Keywords | 信号変換処理 / ウェーブレット解析 / 直交ウェーブレット / 不連続性 / 異常診断 / 音場解析 |
Research Abstract |
本研究では,新しい信号処理技術であるウェーブレット信号変換処理を用いて,各種動機械の異常診断システムをソフトとハードの両面に構築して,効率的な安全性の確保に資することを目的に,以下のことを検討した。 平成7年度は,境界要素法により内部空間-固体-外部空間系を解析し,ウェーブレット変換により異常信号の発生位置の同定を行いその有効性を確認した。しかし,単純な異常信号であれば,到着時間差のみで,異常信号の発生位置をかなり精度良く同定できるが,異常信号が連続した場合は,その到着した時間差が検出できないので,相関関数を用いるか,あるいは前述のシミュレーションを用いて,事前に解析を行い異常信号の発生位置をパターン化して,データベースに蓄えて,計測データとの対比によって異常信号の発生位置を同定しなければならないことがわかった。 また,計測された音波をウェーブレット信号変換して,それの時間経過に伴った変化を注目すると,内部空間一固体一外部空間系の動特性は経年によって変化するとは考えられないので,機械全体から発生している音の変化がそのまま表れていると考えることができる。この信号の変化の割合は,機械の損傷と密接な関係があると考えられ,特に変化の度合の急変は異常な損傷の進展を表すものと考えられる。しかし,一般には,機械が単独に設置されることは珍しく,多くは複数個近接して稼働されるので,平成8年度はこの点を考慮した信号処理法を検討する必要があることがわかった。
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