1995 Fiscal Year Annual Research Report
エルビウムド-ブ多孔質シリコンの1.54μm発光メカニズムと高効率化
Project/Area Number |
07455135
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
木村 忠正 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (50017365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 理一郎 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (00178518)
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Keywords | 希土類イオン / ルミネセンス / エルビウム / イッテルビウム / ポーラスシリコン / シリコン光デバイス / X線光電子分光 / 蛍光寿命 |
Research Abstract |
1.多孔質シリコン(SP)中のErの発光のアニール雰囲気依存 PS中に電気化学的にドープしたErイオンを光学的に活性化させるに必要な高温アニール時の雰囲気依存性を調べた。当初は、O_2雰囲気中でアニールすることが必要であったが、新たにH_2雰囲気中でのアニールでもErの発光が観測された。ただし、発光スペクトルの構造が異なり、異なる発光中心であることが示唆された。 2.XPS(X線光電子分光)によるEr結合状態の解明 XPS測定結果から、Er-Oの結合とともにEr-OHの結合があり、結合状態とPLスペクトルとの間に関連があることが判明した。さらに、この実験結果を確認するために、Er-Si,Er-O,Er-OHの結合エネルギーを理論計算により求めている。 3.Er1.54μm発光の蛍光寿命の測定 Er1.54μm発光の時間減衰特性を低温(15K)から室温まで測定した。減衰特性は2つの時定数を示し、少なくとも2つの発光中心があることが判明した。 4.PS中のYbの発光 PS中にYbをド-ブし、H_2雰囲気中、および1000℃以上のアニール後に、Yb0.98μmのフォトルミネセンスを観測した。YbのSi中での発光は世界で初めてである。この結果から、Er,YbはPS中の電子・正孔対の再結合エネルギーで励起されていることが結論される。これは、PSの実効バンドギャップが大きくなるためで(測定では約1.5eV)ある。また、このために発光の温度消光が小さく強い室温発光が得られることも結論される。
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Research Products
(1 results)