1996 Fiscal Year Annual Research Report
等濃度領域を利用した動画像の極低ビットレート符号化に関する研究
Project/Area Number |
07455162
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
南 敏 関東学院大学, 工学部, 教授 (80146729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 教佳 関東学院大学, 工学部, 助教授 (10177090)
中村 納 工学院大学, 工学部, 教授 (70100336)
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Keywords | 極低ビットレート符号化 / 動画像符号化 / 等輝度領域 |
Research Abstract |
前年度に引き続き等濃度領域を利用した極低ビットレート符号化について検討した.顔画像の高能率符号化を実現するため,従来からフレーム間符号化に等濃度領域を利用するシステムについて検討を進めてきたが,顔が3次元的に移動した場合のフレーム間対応等濃度領域を求める手法を考察し,有望な結果を得ることが出来た.すなわち(1)各領域毎に,縦横それぞれ0.9〜1.2の倍率で拡大縮小させた後,【.+-。】4"までの角度で回転させ,【.+-。】4画素の範囲で移動しながら3段階ベクトル検索法を用いて倍率・角度の最適値を求める.(2)3段階ベクトル検索法においては,予測等濃度領域と現フレームの等濃度領域の各画素輝度値の絶対自乗誤差を最小とする手法を用いる.という処理を用いることにより,領域毎にフレーム間の変形を考慮した動き補償が可能であることを検証した.上記のほか予測誤差伝送方式における誤差配分法についても考察を進め,復元画像の主観的画像品質の向上を図った. 最終的に,標準動画像"Claire"を用いてシミュレーションを行ない,画像全体を対象とした場合の平均SNR比35.1dBを得るために必要なビットレートが31.1kbpsであり,さらに対象領域を顔領域のみとした場合には平均30.9dBのSNRを得るために必要なビットレートが20.2kbpsであるとの結果が得られた.以上のデータより本符号化方式がテレビ電話・テレビ会議用符号化方式として極めて有用であることが確認された.
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[Publications] 鄭成俊: "修正HSV表色系を用いた人物顔領域の特定に基づく動画像の高能率符号化" 画像電子学会年次大会. 30-31 (1996)
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[Publications] 鄭成俊: "人物顔領域のフレーム間追跡に基づく動画像の高能率符号化" 画像符号化シンポジウム. 13-14 (1996)
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[Publications] 鄭成俊: "修正HSV表色系を用いた人物顔領域の特定に基づく動画像の極低ビットレート符号化" 工学院大学研究報告. 第81号. 147-154 (1996)