1995 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロプローブ走査方式による広領域トライボテスタの開発に関する研究
Project/Area Number |
07455171
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
三矢 保永 名古屋大学, 工学部, 教授 (10200065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 由司彦 名古屋大学, 工学部, 助教授 (00228371)
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Keywords | 走査型プローブ顕微鏡 / 走査型摩擦力顕微鏡 / カンチレバ- / ダイヤモンド触針 / シリコンレバ- / 圧電素子 / 歪みゲージ / 干渉縞位相差法 |
Research Abstract |
研究の第1段階として,本研究のキ-パ-ツである差動出力検出形のカンチレバ-の構成法を重点として試作検討を進め,当初提案の方法により差動出力の検出に成功した.またこれと並行して微小変位・微小力の高精度検出法として,水平・垂直力を同時に検出するためのカンチレバ-3次元変位計測法,およびシリコンばねを用いた作用力の直接検出法について,計測系を構成し基本機能の確認実験を行った. 差動出力の検出が可能な方法として,ツィンレバ-を横バ-で連結してゲート形カンチレバ-を構成しツィンレバ-に半導体歪ゲージを,また,横バ-の中央部にダイヤモンド触針を固定した.このカンチレバ-を用いて回折格子上をスキャンし,差動出力信号の検出に成功した.歪ゲージの組み立て構造によって,検出を確認できた点で意義があると考える. カンチレバ-の3次元変位を測定する方法として,レバ-表面と試料表面に同時にマイケルソン干渉縞を形成し,それぞれの縞パターンの相対関係の変化を用いる方法(干渉縞位相差法)を提案すると共に,光学系を構成して,1次元変位の計測実験を行った.カンチレバ-表面は,光学的には平坦ではないため,従来の光てこ法の通用は限界があること,本方法は非平坦性や熱振動の影響を受けないため,有利であることなどを確認した. 力を直接検出する方法としてシリコン単板にN形原子をドープしたモノリシック構成のばねを試作し,ピエゾ加振を用いて圧電効果による出力特性を評価した.出力信号は光てこ法によって検出した変位特性とよく一致しており,簡易なモノリシック構成による力検出性能を初めて確認した.本方法は簡易なカンチレバ-構成ができる点で有利であり,今後差動形構成への応用設計を進める.
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Research Products
(2 results)