1995 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトの把持動作の解析とハンドロボット操作への応用-感覚情報と運動情報の結合による操作信号の生成
Project/Area Number |
07455176
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 良次 金沢工業大学, 工学部, 教授 (80013811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 洋一 金沢工業大学, 工学部, 教授 (50113155)
宇野 洋二 ATR人間情報通信研究所, 主任研究員
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Keywords | 把持動作 / 感覚運動情報統合 / 砂時計神経回路 / 最適制御 / 運動学習 / 筋電流 / ハンドロボット |
Research Abstract |
ヒトの把持動作を対象とし、砂時計型神経回路による感覚・運動情報の統合と操作信号の生成アルゴリズムの理論的、実験的研究を進めた。すなわち、 1.対象物の把持に必要な視覚情報の抽出 対象物の映像 を加工して被験者に提示し、把持行動を行わせたときの成績と提示した加工内容から、把持に必要な情報を抽出するための映像編集システムの開発を行った。これとは別に、砂時計型神経回路の学習の汎化能力を調べるために用いた把持対象の特徴を抽出し、神経回路に提示するためのプログラムの開発を行っている。 2.砂時計型神経回路モデルの学習の汎化能力の確認 これまで、円柱、角柱、球状の対象物体を用い、学習を行ってきたが、これらはすべて凸体であり、学習材料としては一般性に欠けていた。そこでこれらに加えて、円錐、円環、さらには瓢箪のような凹面を含む形状の物体を用いて学習を行い、楕円体をテスト物体として、その視覚情報を与えたとき、把持に必要な手の構えが生成できることを示した。このモデルによる学習の効率化をはかるため、把持動作をいくつかの基本動作に分解し、それぞれに対応したモジュラー化された神経回路モデルへの改良を今後進める。 3.把持動作での手のダイナミクスの推定実験 対象物体を把持した状態での、筋電流と把持力をそれぞれ入力、出力とする神経回路モデルを用いて、手のダイナミクスの同定を行うこととし、そのための把持力計の試作と筋電流の処理プログラムおよび四層の神経回路モデルの構築を行った。
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[Publications] Y. Uno: "A Computational Model for Recognzing Objects and Planning Hand Shapes in Grasping Movements" Neural Networks. 8. 839-852 (1995)
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[Publications] 福村直博: "対象物体の形状に合わせて手の形を決定する神経回路モデル" システム制御情報学会論文誌. 8. 408-417 (1995)