1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07455226
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
芳村 学 東京都立大学, 工学部, 助教授 (20210768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津村 浩三 東京都立大学, 工学部, 助手 (30145669)
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Keywords | 鉄筋コンクリート / 柱 / 2方向 / 復元力特性 / 塑性流れ則 |
Research Abstract |
約1/2スケールの曲げ降伏型RC柱6体を製作し、塑性力学における流れ則のRC柱への適用性の検討を主目的とした2方向加力実験を行った。加力は片持梁形式とし、柱頂部に軸力及び2方向の水平力を加えた。2方向水平力のうち1方向(Y方向)の水平力を一定とし、その直交方向(X方向)へ変形制御による繰り返し加力を行った。 実験結果は以下のとおりであった。 (1)Y方向変形は、Y方向水平力を一定に制御しているにも拘わらず、X方向への繰り返し加力にともない増大した。 (2)X方向〜Y方向変形関係には、X方向水平力が降伏曲面に到達した時にY方向変形が増加する、等の流れ則と同様の性質が見られた。 以上の実験結果に関して、塑性力学とのアナロジーに基づき1方向での復元力特性を2方向に拡張したアナロジーモデルによる解析を行った。解析結果は、耐力低下発生以前では実験結果と良く対応したが、それ以後では対応が悪く、これを改善するためには降伏曲面の縮小を考慮する必要がある、ことが分かった。また、平面保持仮定に基づくファイバーモデルによる解析も行い、実験結果とほぼ対応する結果が得られた。 本年度は曲げ降伏型を対象とした検討を行ったが、アナロジーモデル、ファイバーモデルによる解析の精度は同程度であった。しかし、次年度検討予定のせん断破壊型では平面保持仮定に基づくファイバーモデルは使えない、ことを考えると、今後、2方向復元力特性について曲げ降伏型とせん断破壊型を統一的に扱うためには、アナロジーモデルによる検討が中心になると思われる。
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