1995 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの被子犯罪空間の自然的・社会的特性に関する研究
Project/Area Number |
07455238
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中村 攻 千葉大学, 園芸学部, 教授 (10092074)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 勇 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (80251148)
藤井 英二郎 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (40125951)
|
Keywords | 子ども / 犯罪 / まち / 公園 / 道路 / 緑地 |
Research Abstract |
今年度の研究としては、次のような3点に要約できる。 一つは、本調査に入る前に、当研究室での既往の調査(予備調査)から読みとれる“子どもの被る犯罪空間"の特徴をまとめ、本調査の仮説を設定した。犯罪空間としては、公園、団地内緑地、道路が高い比率を示した。 二つめは、国内外の既往の研究を集収し、そこにみられる特徴をまとめ、本調査の仮説設定をした。集収した文献は110文献に及んだ。既往研究の特徴は、子どもの被る犯罪に留意したものは極めて少なく、対象は成人をも含むものが一般的であり、分析の視点も、犯罪心理学、犯罪社会学といった分野が中心であり、犯罪空間に着目したものは極めて少ない状況にあることが確認された。 三つめは以上の作業をふまえて、本調査を実施した。調査対象としては、東京都の江東区から9校、葛飾区から9校の18校を地域条件(土地利用、学校規模等)の相違を参考にして選出した。各校の4・5・6年生の全児童を対象に犯罪の有無、犯罪時の季節・時間・行為・相手の特徴を調べ、犯罪空間を“まちの地図"と“公園の地図"の上にプロットさせた。対象児童は約4,000 人である。現在(2月末時点)、これらの調査票を回収し、アンケート結果をコンピュータに入力すると同時に、犯罪空間を犯罪種別に地図(まちの地図、公園の地図)に集計している途中である。3月中にこれらの作業を完了し、調査結果の分析作業に入る予定である。
|