1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07455246
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
宇野 英隆 千葉工業大学, 工学部, 教授 (50083887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大嶋 辰夫 千葉工業大学, 工学部, 助手 (30213698)
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Keywords | 人間工学 / 高齢者 / 転倒事故防止 / ビデオ解析 / 歩行形態 / 床仕上げ材料 / 手すり / 部屋の滞在時間 |
Research Abstract |
高齢化社会を迎えようとしている現在、都市および建物が、高齢者にとって安全な環境でなければならないことは言うまでもない。この安全な環境の中で、一番事故の多いのは、転倒による事故である。 本研究は、高齢者が安全に歩行のできる床の条件を求めるとともに、転倒しそうになったときの護身対策、なかでも効果的な手すりについて、人間工学的に究明した。1)高齢者の歩行形態の分析:より現実的な歩行軌跡を採取する為、街中を自然歩行中の各年齢層の歩行形態をビデオカメラで撮影し、各年齢層における歩行軌跡を定量化した。この結果より、年齢と共に変化していく歩行奇跡の変化を求め、転倒の要因となる床の凸凹と転倒事故の関係を明らかにした。また同時に、床の仕上げ材料と履き物の違いによる滑りやすさの関係を明らかにし、転倒防止のための提言をおこなっている。2)手すりの好ましい条件:今までに報告された手すりの実験の多くは、手すりの形状,高さ,引っ張り力の関係を示すものであったが、本研究は、安心感,使いやすさなど人間の心理的側面を加味した、より総合的な使いやすい手すりの条件を成人と高齢者を比較しながら提示している。3)生活時間実態調査:本来、家庭での日常災害の報告は、事故の件数でなく、事故率(事故件数)÷(滞在時間)で表わすものである。本研究は、一般住宅を対象に各部屋における人間の滞在時間を調査し、各部屋の事故率を提示した。以上の1)〜3)より、高齢者の転倒防止の対策を総合的に提案している。
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