1996 Fiscal Year Annual Research Report
非線形な相分離過程におけるパターン形成の定量的解明とスケーリング
Project/Area Number |
07455258
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
長村 光造 京都大学, 工学研究科, 教授 (50026209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 浩司 京都大学, 工学研究科, 助手 (50214060)
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Keywords | 相分離現象 / メゾスコピック / スケーリング / 小角散乱 / 非線形拡散方程式 / イジングモデル / 組織制御 |
Research Abstract |
拡散を伴う相変態、すなわち相分離現象は材科科学の基礎として多くの未解明な問題を残した重要な現象である。すなわちゆらぎ(核)の形成と成長さらに粗大化へと相分離が進行する段階で、初期過程では組成ゆらぎの振幅が小さく線形的な振舞いをするが、ゆらぎの振幅が大きくなるに従い非線的な要素が主要になる。全体のパターン形成を決定づけるのは、この非線形な相分離中期過程である。すなわち本研究の目的は非線形な相分離が進行する中期過程でのメゾスコピックなパターン形成機構の定量的な解明と相分離構造のスケーリング方法を確立することにより、メゾスケールの相分離構造を予測・制御する方法を明らかにすることである。 平成8年度は実用合金形に拡張すべく元素添加の効果を調べる。すなわちAl-Zn-Mg,Fe-Cr-Moについて相分離構造の特徴について検討した。その結果は(a)準安定状態図の計算:組成分布の変動を熱力学的な駆動力、相関係から理解するため計算機ソフトThermoCalcを用いて平衡および準安定状態図計算を行った。(b)小角散乱その場測定:前年度と同じ実験方法で小角散乱強度の時間変化について精密測定を行った。なおX線小角では相分離速度の比較的速い初期〜中期段階の絶対構造と鉄合金系では磁気散乱構造を併せて調べた。(c)構造因子のスケーリング:第3元素の相分解カイネテイクスに与える影響を実時間でとらえ、2元合金の場合の組成振幅、特徴的長さなどの相分解構造ならびにその変化の時間則と比較てしどのような変化が現れるかを明らかにした。(e)メゾパターン制御法の検証と総括:2ケ年の研究を通じて明らかとなった。2元および3元合金、さらに異なる材料系の間の相分離について統一した解釈が可能か検討した。この過程で理論の修正、計算方法の再検討等を行いスケーリングされた構造因子のより確かな導出を行い、目的とするメゾスケールの相分離構造の予測を行った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] J.Kusui: "Developmento of Super-High Strength Al-Zn-Mg-Cu P/M Alloys" Materials Science Forum. 217-222. 1823-1828 (1996)
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[Publications] KOZO OSAMURA: "MESOSCOPIC STRUCTURE OF SUPER-HIGH STRENGTH P/M Al-Zn-Mg-Cu ALLOYS" Materials Science Forum. 217-222. 1829-1834 (1996)
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[Publications] 長村光造: "中性子小角散乱法による第2種超伝導体中の磁束構造の観察" 応用物理. 65. 367-371 (1996)