1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07455293
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
西村 尚 東京都立大学, 工学部, 教授 (70087170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 収 東京都立大学, 工学部, 助手 (80244416)
楊 明 東京都立大学, 工学部, 助手 (90240142)
真鍋 健一 東京都立大学, 工学部, 助教授 (10145667)
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Keywords | 木材 / 木質材料 / 圧密木材 / 圧縮加工 / 木材加工 / 塑性加工 / 木材の強度 |
Research Abstract |
1)高温高圧水蒸気処理法による圧縮塑性加工 可塑化は、木材圧縮成形装置を用いて、温度120C,圧力0.98MPa,圧下速度5mm/minでプレスし、体積が1/2または、1/3になるまで圧縮する。その後、180°C、圧力0.98MPa、時間10分の2次処理を行い、形状を固定する。この様な処理を行った圧縮木材は、その後、煮沸試験によって形状の戻りを調べるが、1時間ぐらいいの煮沸によってもほとんど形状復元はない。以上のことから、圧縮塑性加工は上記の条件で十分であることが確認された。 2)圧縮木材の強度評価 上記の条件で圧密化したスギ材の静的強度試験を行った。強度評価は繊維方向引張り試験、AE特性、硬さ試験、3点曲げ試験を行った。引張強さは、未圧縮材と1/3圧縮材とでは、、3倍の差があり、ほぼ密度に比例して強度が向上することが分った。3点曲げにおいても引張りと同様な傾向が見られたが曲げ強度で見ればアルミニウムと同等の強度が得られた。これらの結果から木材の強度部材としての用途が広がったものと思われる。破壊の形態は繊維の破断よりは、むしろ、早・晩材間の層間剥離が顕著に現れていた。圧密木材は木口面に密度分布を持つため、断面内で一様な引張りを受けることはない。そのために、各層に異なった力が伝達され境界層でせん断応力が働き、層間剥離を起こしているものと考えられる。AEによる計測に結果からも破壊の形態は予測できた。破壊荷重の70%を越える荷重付近から急激にAEカウント数が増加する現象が見られた。 以上の研究結果は速報として、日本機械学会で発表した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 西村,尚: "圧縮塑性加工した木材の破壊現象" 日本機械学会関西支部講演会論文集 No964-1. (1996)
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[Publications] 西村,尚: "圧縮塑性加工した木材の強度" 日本機械学会材料力学部門講演会論文集 No95-2. 111-112 (1995)