1996 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウム還元・真空溶解一貫プロセスによる高純度希土類金属の製造
Project/Area Number |
07455299
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山内 睦文 名古屋大学, 工学部, 教授 (40115647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 敏治 名古屋大学, 工学部, 教授 (20115629)
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Keywords | 還元 / 真空溶解 / 希土類金属 / ネオジム / フッ化ネオジム / カルシウム / 酸素 / 酸素定量 |
Research Abstract |
希土類金属としてネオジムを対象にして研究を行い,本年度は以下の知見を得るとともに,前年度との結果をあわせて本研究のとりまとめと報告を行った. 1.真空溶解処理の最適化 市販の金属ネオジムと金属カルシウムを使用し,真空溶解処理のモデル実験を引き続き行った.坩堝にはモリブデンを用いて,処理温度,処理時間,初期不純物濃度,攪拌条件を変化させ,カルシウムならびにガス系不純物の除去の最適条件を決定した.すなわち,溶解初期はより高温(1500K程度)において,攪拌しながら1.2ks程度保持してカルシウム,フッ素を除去し,その後Ndの融点直上まで降温・保持し坩堝材を析出除去するとした.本実験の最適条件の決定は,真空を利用した不純物成分の揮発除去のみならず,カルシウム還元ならびに真空溶解処理中にネオジムに溶解した坩堝材成分の固相析出除去も考慮して行った. 2.一貫プロセスの最適化 前年度のカルシウム還元工程ならびに1.の真空溶解処理の実験から得られた個別の最適条件を,一貫プロセスの観点からそれぞれの実験にフィードバックさせ,一貫プロセスとしての最適条件, カルシウム還元:還元温度は1750K程度,還元時間は0.9ks,添加カルシウム量は還元反応式の化学当量から計算されるモル数の1.2倍とする. 真空溶解処理:溶解初期はより高温(1500K程度)で攪拌しながら1.2ks程度保持し,その後Ndの融点直上まで降温し,約3.6ks保持する. を決定した.
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