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1997 Fiscal Year Annual Research Report

カオス理論を応用した微細組織材料の作成とその物性

Research Project

Project/Area Number 07455300
Research InstitutionKYOTO UNIVERSITY

Principal Investigator

石原 慶一  京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (30184550)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大槻 徴  京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (10026148)
新宮 秀夫  京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (20026024)
Keywordsカオス / メカニカルアロイング / スパッター / 繰り返し変形 / 合金化 / キネティスク
Research Abstract

本年度は最終年度であり、総合的な評価研究を行った。
箔や粉を繰り返し塑性変型することにより5nm程度までのFe-Ag多層膜試料が作成できることが報告されている。この試料は巨大磁気抵抗効果を示すことが報告されている。この巨大磁気抵抗効果はこれまで1nm以下の試料においてのみ報告されていたが繰り返し変形により作成された資料は50nm程度の厚さまでこの効果が認められる。
本研究ではスパッタリング装置を用いて10nmから100nmまでの厚さの試料を作成し巨大磁気抵抗効果の測定を行ってみた。その結果平均膜厚10nmの試料で77Kで0.15%程度の巨大磁気抵抗効果が観測されたが作成した試料のほとんどは巨大磁気抵抗効果が観測されなかった。それは繰り返し変形により得られた値に比べはるかに小さかった。繰り返し変形では70nmの厚さで4.5%の値が観測されている。
そこで、繰り返し変形された試料では厚さに分布がみられていることに着目し、繰り返し変形された試料より一層づつ厚さを測定した。その測定された厚さを元にして50層作りさらに、同じ厚さの繰り返しを4回計200層の試料を作成した。これについて巨大磁気抵抗効果を測定したところ1.5%程度の巨大磁気抵抗効果が観測された。
この結果より、巨大磁気抵抗効果は単純な多層構造をよりも分布のあるカオス構造を有している方が大きくあらわれる事が分った。
本研究では繰り返し変形により作成された多層膜試料の有する特異な振る舞い(巨大磁気抵抗効果、低温合金化反応など)を同じ厚さの試料を厚さの分布まで含めて再現する事により、その特異な物性をある程度解明することができた。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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