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1996 Fiscal Year Annual Research Report

シリコン融体表面における固体シリカの局部溶損機構の解明

Research Project

Project/Area Number 07455302
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research InstitutionKyushu Institute of Technology

Principal Investigator

向井 楠宏  九州工業大学, 工学部, 教授 (60023173)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 和才 京子  九州工業大学, 工学部, 助手 (90128124)
篠崎 信也  九州工業大学, 工学部, 講師 (00136524)
富田 侑嗣  九州工業大学, 工学部, 教授 (60039104)
Keywordsシリコン単結晶 / チョクラルスキー法 / シリカるつぼ / シリコン融体表面 / 局部溶損
Research Abstract

1.局部溶損現象の直接観察
平成7年度に製作した装置を用いて,局部溶損の生成挙動をその場観察し,次の1.〜4.の結果を得た。
1)固体SiO_2棒をシリコン融液に垂直に浸漬すると,シリコン融液表面付近でSiO_2棒が局所的に溶損される。
2)局部溶損はSiO_2棒に形成されるシリコン融液のメニスカスが活発に運動する部分で進行する。
3)最大局部溶損部の溶損速度dΔd/dtは温度Tの上昇とともに増大する。Δd vs1/Tプロットより求められる溶損の活性化エネルギーは,これまでに知られている溶液中成分の拡散の活性化エネルギーの上限の値に近い。
4)dΔd/dtは炉内圧の低下とともに増大するが,炉内圧が3×10^4Pa以下になると,その増加割合は著しく小さくなる。
2.局部溶損機構の推定
上記局部溶損の観察結果および申請者らによるシリコン融液の表面張力についての最近の測定結果をもとに,本系の局部溶損のメカニズムを以下のように考察した。
固体SiO_2がシリコン融液に溶解し,固体SiO_2-シリコン融液界面の融液中酸素濃度が増加する。融液中酸素は,拡散と融液の流動により,SiO_2壁-融液界面から融液内部に移動する。融液中酸素は融液表面でSiOガスとなって系外に運ばれる。このプロセスを経てSiO_2の溶解は進行する。シリコン融液の表面張力は酸素濃度の増加により著しく低下するので,上記メニスカス近傍の融液の酸素濃度変化により誘起されるマランゴニ効果に基づくメニスカスの活発な運動が,酸素の融液内部への移動を効果的に促進し,その部分のSiO_2の溶解速度を増大させる。すなわち局部溶損が生起する。炉内圧が3×10_4Pa以下(チョクラルスキー炉内圧は2×10_3Pa付近)では,SiOガスの除去過程は溶損速度にほとんど影響せず,融液中酸素のSiO_2壁-融液界面からの移動過程が溶損速度を律速する。

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Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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