1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07455306
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上山 惟一 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (10092149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 憲和 大阪大学, 基礎工学研究科, 助手 (10283730)
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Keywords | 火炎CVD / モリブデン / 非酸化物 / 基板温度 / プロパン / プロピレン |
Research Abstract |
プロパン酸素予混合火炎中にヘキサメチルジシラザンを送入し、Mo基板上へのSiC薄膜合成を試みた。当初、Mo基板は直径15mm、長さ25-35mmの丸棒を用いたが、前年度のアセチレン酸素予混合火炎の場合と異なり、基板上への固相析出は見られなかった。基板ホルダーの表面上への固相析出が見られたため、Mo基板を丸棒から直径5cmの円盤へと変え、それに応じて基板ホルダーの仕様も変更した。冷却水流量調整による基板温度の調節、基板とバーナー距離の調節などによりMo基板上への透明な固相析出を見たが、同時にMo基板がエッチングされており、元素分析の結果酸化Moであることが分かった。Moは高温では酸化されやすく、基板温度が600℃以上になっていたものと思われる。 一方、基板の材質も固相析出に影響を与えると考え、Siウエハ-を基板とした固相析出を試みた。原料ガス組成、基板とバーナーとの距離を種々変化させたところ、ある条件下において基板上に繊維状のSiCを高速で析出させることが出来た。基板上でリング状に析出しており、そのリングは還元炎と酸化円との境界に位置していた。すなわち、酸化炎の高温により還元炎中でSiCプリカーサーが生成析出したものと考えられる。残念ながらこの繊維状SiCの析出はその後再現できず、詳細な析出機構の検討に至っていないが、近未来のターゲットと考えている。 以上のことより、基板温度のより精密な制御、反応速度を支配する重要な因子としての原料ガスの選定および析出条件に関わる因子としての基板材質を種々変化させて実験的検討を継続することが重要と考えられる。基盤および基板ホルダーの構造を工夫した新しい装置を作成し、プロピレンガスを用いた実験的検討を現在行っている。
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