1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07455362
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宇高 正徳 岡山大学, 工学部, 教授 (30033153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪井 貞夫 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (00032954)
依馬 正 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (20263626)
酒井 貴志 岡山大学, 工学部, 助教授 (00170556)
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Keywords | パン酵母 / リパーゼ / 不斉還元 / 光学分割 / 生体触媒 |
Research Abstract |
研究目的は、生体触媒の特性を活かした多官能性基質に対する立体選択的な触媒反応により、有用な多官能性キラルシントンを高収率・高光学純度で製取することにある。現在の不斉合成で用いられているキラルシントンは、通常、一つの不斉中心とこれを基質に結合させるための官能基を一つ持っているが、第二、第三の官能基をもつ多官能性キラルシントンを作ることができるなら、目的とするキラル分子のより効率的な合成経路を開発できるはずである。 1.パン酵母を用いる不斉還元により光学活性官能基置換β-ヒドロキシケトンとその誘導体を高収率・高光学純度で製取する 種々のアルキル鎖長を有する1-アセトキシ-2、4-アルカンジオンと1-ヒドロキシ-2、4-アルカンジオンを合成しパン酵母還元を行ったところ、42〜77%の収率で高位置選択的、高立体選択的に還元反応が進行した。どちらも2位のカルボニル基が位置特異的に還元され、興味深いことに、前者のアセトキシ体はS、後者のヒドロキシ体はRの絶対位置を有するアルコール体が生成されていた。(82〜97%ee) 2.リパーゼを用いる効率的な速度論的光学分割 プロスタグランジン合成等のシントンとして有用な2-オキサビシクロ[3.3.0]オクト-6-エン-3-オンをリパーゼを用いるchemo-enzymaticな方法で速度論的に光学分割した。アミノリシスにより開環したアルコール体は水中でラクトン化し易いことが分かったので、有機溶媒中での不斉アシル化に切り替えた。系中で過渡的に生成するアシル酵素中間体においてアシル基の主鎖を変えればエナンチオ選択性が改変するはずだという作業仮説に基づいて実験したところ、エナンチオ選択性がドラスチックに変化した。(E=1〜207)
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Research Products
(1 results)