1997 Fiscal Year Annual Research Report
粘土層間固定化ポルフィリン錯体触媒による選択的有機合成反応
Project/Area Number |
07455365
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
亀山 紘 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (40194998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 大史 石巻専修大学, 理工学部, 講師 (10254830)
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Keywords | モンモリロナイト / コバルトポルフィリン / 層状化合物 / 酸素酸化 / エポキシ化 / 錯体触媒 |
Research Abstract |
平成9年度の研究実施計画に基づき、酸修飾モンモリロナイトの物性と固体酸触媒機能を調べ、特異反応場を利用するポルフィリン合成について検討した。さらに界面活性剤修飾モンモリロナイトを利用した新しい層間固定化ポルフィリン錯体触媒の合成法を確立し、オレフィンの酸素酸化への応用を試みた。得られた成果は以下に示す通りである。 1.比表面積約150m^2/g、平均細孔径約30Åのメソ細孔をもつ酸修飾モンモリロナイトの調製法を確立した。テトラピロメタンから鎖状重合物への生成過程を抑制して分子内閉環反応を効率的に進めるため、従来の合成法に比較してポルフィリン収率は著しく向上した。 2.セチルトリメチルアンモニウムクロリドで修飾したモンモリロナイト(CTA-MT)とテトラ(N-エチル-3-ピリジル)ポルフィリンのコバルト錯体(Co-T(3EPy)P)との固体間反応による極めて簡便な方法で、ポルフィリンがCTA-MT層間に垂直に配向した新しい層間化合物の合成法を確立した。 Co-T(3EPy)P/CTA-MTによるシクロヘキセンの酸素酸化を試みたところ、選択的にシクロヘキセンオキシドを生成し、オレフィンのエポキシ化触媒として極めて有効であることを明らかにした。 3.TMPyP錯体の蛍光寿命はTiO-TMPyPが0.76nsと最も短いが、VO,Co,Ni,Cu,Zn-TMPyP錯体では1.1〜1.5nsの範囲にある。またTiO2電極に吸着したTMPyP錯体の蛍光寿命からTMPyP錯体からTiO2電極への電荷注入が確認された。光化学電池による短絡光電流の測定からTiO2電極に吸着したコバルトポルフィリン錯体の光増感作用が最も高いことを明らかにした。
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