1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07455375
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
蒲池 幹治 大阪大学, 理学部, 教授 (40028163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 篤 大阪大学, 理学部, 助手 (50224415)
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Keywords | ラジカル / イオン変換重合 / ラジカル重合 / カチオン重合 / 電子移動 / ブロック共重合体 / 電子受容体 |
Research Abstract |
電子受容体の存在下、ラジカル重合を行なうと、成長末端がラジカルからイオンに変換され、モノマーの選択により、ラジカル付加重合とイオン的開環重合とを連動したブロック共重合体が合成出来ることを見出した。この反応を体系化して、ラジカル重合とイオン重合の連動した新たな高分子合成法を確立することを目的として研究を行った。 種々のビニルモノマーのラジカル重合系に、種々の電子受容体または、電子供与体を添加し、ラジカル/イオン変換重合を行なう系を更に拡大し、ラジカル重合とイオン重合とを連動させた新たな高分子の合成を目指した。この方法では、ビニル重合と開環重合との連動などを通して、これまでにない、新たなブロック共重合体の合成が可能である。p-メトキシスチレンと、シクロヘキセンオキシドとのブロック共重合体をラジカル/カチオン変換重合により合成し、ブロック共重合体の生成を薄膜クロマトグラフィー、抽出分離法、沈殿濁度法、NMR分光法などで調べた。ブロック共重合体の生成効率を調べる際、本補助金で購入した高精度の分取液体クロマトグラフ装置を活用した。 本研究の成果のうち、p-メトキシスチレンとシクロヘキセンオキシドとのブロック共重合体の合成の結果はMacromolecules誌に投稿、受理され、印刷中である。その後の成果に関する報告は現在投稿準備中である。また、次年度は種々のビニルモノマーのラジカル末端のイオン化ポテンシャルと電子親和力を評価し、電子移動剤のそれらの値との関連を系統的に調べ、ラジカル/イオン変換重合を体系化するとともに、モノマーの範囲を広め、新たなブロック共重合体の合成を展開する予定である。
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Research Products
(1 results)