1995 Fiscal Year Annual Research Report
複合セラミックスのR曲線測定法の確立と強化機構のマイクロメカニックス解析
Project/Area Number |
07455427
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
西田 俊彦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30027809)
|
Keywords | セラミックス / 複合材料 / R曲線 / 破壊力学 / き裂進展抵抗 / 安定破壊 / 粒子架橋 / コンプライアンス解析 |
Research Abstract |
1.本年度の研究によって,安定曲げ破壊試験から得られる曲げ試験片の荷重と変位の関係をコンピュータに取り込み,このデータをき裂進展長さとき裂進展抵抗の関係(R曲線)に変換する作業をルーチン化することができた.その結果,実験からデータの加工と結果の整理までの時間を,従来の約1/10以下に短縮できるようになった. 2.長軸状の粒子を含む窒化ケイ素焼結体のR曲線を測定し,き裂が0.8mm進展する間にき裂進展抵抗は1.5MPa・m^<1/2>上昇することを見い出した. 3.アルミナとジルコニアの複合材料について同様の測定を行い,R曲線挙動に及ぼすと構成粒子径およびシルコニアの応力誘起相変態の影響を考察した. 4.窒化ケイ素マトリックス中に炭化ケイ素ウィスカ-を分散させた複合焼結体についても,R曲線の上昇の程度がウィスカ-添加量(〜25体積%)にほぼ対応しながら増加することを明らかにした. 5.以上のように,本年度の研究補助によって複合強化型セラミックスのR曲線挙動の定量化作業が軌道に乗り出したので,次年度はこの作業を継続・発展させながら,実測き裂長さとコンプライアンス法を利用した計算き裂長さとの対応の検討,き裂の開口とブリッジング領域長さ関係の定量化,ラマン分光分析を利用したブリッジング粒子個々の応力解析等に力点を移し解析を継続する所存である.
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] T.Nishida: "R-curve Behavior of Al_2O_3/ZrO_2 Composites Measured by Stable Fracture Test in Bending" J.Powder Powder Metallu.42,〔9〕. 1047-1051 (1995)
-
[Publications] T.Nishida: "Measurment of Rising R-curve Behavior in a Toughened Silicon Nitride by St:ble Crack Propergation in Bending" J. Am. Ceram. Soc.87,〔11〕. 3113-3116 (1995)
-
[Publications] T.Nishida: "R-curve Behavior of SiC Wisker Reinforced Si_3N_4 Composites" J. Ceram. Soc. Jpn.〔発表予定〕.