1996 Fiscal Year Annual Research Report
サッカロミセス酵母の耐塩機構に関する分子生物学的研究
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07456050
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
宮川 都吉 広島大学, 工学部, 教授 (10116676)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 大 広島大学, 工学部, 助手 (30243603)
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Keywords | Yeast / Salt tolerance / calcineurin / cation homeostasis |
Research Abstract |
1.カルシニューリン破壊株の塩感受性を高発現により抑圧する遺伝子の解析 このスクリーニングで転写因子をコードする遺伝子MIG1、MIG2および膜蛋白質をコードする遺伝子MSA2およびMSA4が取得されたので、これらの機能の解析を行なった。 (1)転写因子Mig1およびMig2の役割 MIG1遺伝子を破壊すると顕著に塩感受性が高まったが、MIG2破壊の効果はわずかであった。これらの転写因子は、いずれも塩耐性に関与していることが明らかになった。二重破壊株を作成してその影響を調査している。 (2)トランスポーターMsa2およびMsa4の役割 MSA2破壊の塩感受性に及ぼす影響は小さかった。この遺伝子に隣接して相同性の高い遺伝子MSA4を見い出したので、MSA2MSA4二重破壊株を作成して表現型を調べている。 (3)MIG2とMSA2の機能的関連 ノーザン解析の結果、MIG2破壊株ではMSA2遺伝子の転写が抑制されていたことから、MIGIは、MSAの転写に関与していることが明らかとなった。 2.食塩感受性変異株の変異遺伝子の解析 食塩感受性変異株を1370株取得し、相補性試験を行ない30の相補グループに分類した。カルシニューリンの高発現により変異形質が抑圧されなかった、カルシニューリンの下流で機能すると予想される遺伝子の変異が5つ得られた。これらの変異を相補する遺伝子を取得し解析を行なっている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] K. Miyahara: "The involvement of the yeast multidrugresistance protein Pdrs and Sng2 in cation resistance" FEBS Letters. 399・3. 317-320 (1996)
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[Publications] Z. Cui: "The MRP sudfamily of ABC transporter is important for the tolerance of yeast to organic anions" J. Biol. Chem.271・25. 14712-14716 (1996)
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[Publications] T. Nakamura: "Genetic evideuce for the functional redundauey of the CN ad Mpkl mediated pathways" Mol. Gen. Genet.251・2. 211-219 (1996)
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[Publications] I. Farcasanu: "The fote of Mu^<25> in Saccharouyces cerevisial cells as revealed by EPR." Eur. J. Biochem.60・3. 468-471 (1996)
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[Publications] P. Clifter: "SYR2, a gere necessauy for syriugowcisr in Saccharouyces cereuisiae" Microbiology. 142. 477-484 (1996)
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[Publications] K. Miyahara: "yAP1 ad yAP2 mediaed, heat shock-inducible trauscriptlonal activation of ABC gcues." Curr. Genet. 29. 103-105 (1996)
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[Publications] 平田大: "細胞周期制御の分子機構(分担執筆)" 共立出版, 8 (1996)