1996 Fiscal Year Annual Research Report
転写エンハンサー導入細胞を用いる生理活性物質応答系の開発と応用
Project/Area Number |
07456055
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山口 五十麿 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00012013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 正敏 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (50237278)
鈴木 義人 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (90222067)
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Keywords | アクティベーションタギング / 形質転換タバコ / 植物ホルモン |
Research Abstract |
タバコ葉肉細胞から調製したプロトプラストにエンハンサーを導入し、アトラジン耐性を示すカルスを得て、α-アミラーゼ生産細胞の選抜を目的として、二層培養法を用いてスクリーニングを行ったが、陽性のカルスを得ることは出来なかった。さらに、形質転換カルスは継代培養中に増殖能が低下し、枯死するものが多かった。そこで、あらためて形質転換カルスの調製を試みた。アトラジン耐性を示すカルスを選抜したが、いずれも増殖力が弱く、これまでのところ生理活性物質スクリーニングの検定に用いることの出来るようなカルスを得ることには成功していない。従って、エンハンサー導入による特異な形質の発現を観察することにも成功していない。プロトプラスト調整用の酵素(セルラーゼ)に問題がある可能性が高いと考えられるので、様々なロットの酵素を用いてあらためて形質転換カルスの調製を行っている。選抜、継代培養の際の細胞密度、培地組成、特にサイトカイニンとオーキシンの種類と濃度についてあらためて検討し、継代培養可能な、生理活性物質のスクリーニングに耐えられる形質転換細胞を選抜する必要がある。さらに、形質転換に用いるタバコの品種についても検討を加えている。十分な常食力を持つ形質転換カルスが得られていないので、研究の進展が遅れているが、形質転換カルスを得、さらに再分化個体を得ることが出来れば、これまでとは異なったスクリーニング系を用いることになり、新たな生理活性物質検出の可能性が期待できるので、積極的に形質転換体の作成を試みている。
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