1997 Fiscal Year Annual Research Report
広葉樹の樹幹形態及び形成層活動の制御機構に関する基礎的研究
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07456073
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Research Institution | TOTTORI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山本 福壽 鳥取大学, 農学部, 教授 (60112322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 郁夫 鳥取大学, 農学部, 教授 (50032313)
中村 輝子 日本女子大学, 理学部, 教授 (30060651)
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Keywords | 広葉樹 / 形成層 / 引張アテ材 / ジベレリン / セルロースミクロフィブリル / シダレヤナギ / ヤチダモ |
Research Abstract |
平成9年度は本研究の最終年度にあたることから、以下の3課題における7,8年度で残した問題点について検討するとともに、成果をとりまとめる方向で研究を進めた。 (課題1)樹幹形態、木材形成、及び材質に及ぼす環境因子の影響についての生態生理学的解析、及び(課題3)樹幹形態及び材質に影響する異常構造材形成機構の組織解剖学的解析ヤチダモを用いて研究を進めた。木材形成に影響を及ぼす環境要因として重要な重力ストレス処理による幹の立ち上がりにはジベレリンの関与が明らかになったが、引張あて材(tension wood)に特徴的な木部繊維におけるG層の形成そのものは、ジベレリン生合成阻害剤であるウニコナゾールを用いても阻害されないことが明らかになった。この結果、ジベレリンはG層の形成よりむしろ、形成層における細胞分裂の促進に重要な役割を果たしているようである。 (課題2)樹幹形態及び木材形成調節機構の生理学的・分子生物学的解析これまでのPrunus属を用いた研究に加え、枝垂れ症を示す樹種として広く知られているシダレヤナギを用いて研究を行った。本樹種の枝垂れ症はPrunus属と同様にジベレリン(GA3)処理によってうち消されて立ち上がることが明らかになった。このとき上側よりも下側のセルロースミクロフィブリル傾角が大きくなることを見いだした。またセルロースの量は、下側の方が相対的に少なくなるものの、全体では増加することがわかった。なおリグニンとヘミセルロースの量には変化が認められなかった。以上に加えて、これまでの研究成果を冊子にとりまとめ、報告書として提出した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Miho Mori, Teruko Nakamura: "Prevention of branch bending by gibberellin in weeping willow" Plant Biomechanics. 83-84 (1997)
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[Publications] T.Nakamura, M.Tsushima: "Chemical control of growth direction by gibberellin in the branches of weeping Prunus trees" Plant Biomechanics. 37-42 (1997)