1995 Fiscal Year Annual Research Report
魚つき林と環境保全型農林漁業システムに関する計量経済学的研究
Project/Area Number |
07456101
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
嘉田 良平 京都大学, 農学研究科, 教授 (90111947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
婁 小波 近畿大学, 農学部, 講師 (50247970)
浅野 耕太 京都大学, 農学研究科, 助手 (50263124)
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Keywords | 環境保全 / 流域管理 / 農林業の外部経済効果 / 計量経済分析 |
Research Abstract |
本研究の目的は、集水域に広がる森林とそこを流れる河川、流れ込む湖沼、海をひとつの生態系としてとらえ、(1)森林と水産資源の関係を解明し、(2)あわせて農業が生態系とりわけ水環境を通じて漁業におよぼす影響を解明し、(3)そこで営まれる農林漁業と持続可能な形で展開するためのシステムを構築することである。 平成7年度においては、各自の研究分担領域を確認した上で、全体としての高度に有機的な関連を保ちつつ、浅野が森林資源と林業、婁が水産資源と漁業の面を中心として調査と分析を行い、嘉田が全体を統括した。なお、熊本県有明海沿岸緑川流域および高知県四万十川流域の2地域における現地実態調査を実施し、それぞれの調査結果について試論的にとりまとめた。 一方、森林と海、河川、湖沼の関係に関する既存の文献・資料を収集すると共に、計量経済分析に必要な水産資源のデータ、その水域周辺地域の森林や農林業の状態を示す地域的属性データを検討し、収集した。さらに、森林と海、水産資源の関係についての研究が進んでいるカナダ、米国における実証研究に関連する文献を収集し、レビューを行った。 なお、平成8年度においては、以上の研究成果を踏まえて、次の手順で研究を遂行する計画である。すなわち、第2回目の現地実態調査を行い、アンケート調査や関連データの収集を行う。さらに、調査結果について分析を行うと共に、収集したデータを解析し、最後に、以上の研究成果を報告書として取りまとめる。
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