1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07456115
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
國府田 佳弘 琉球大学, 農学部, 教授 (20038186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 聖司 琉球大学, 農学部, 助教授 (70177666)
秋永 孝義 琉球大学, 農学部, 教授 (60045135)
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Keywords | 黒糖 / 噴霧乾燥 / 甘蔗汁 / 包装 |
Research Abstract |
1.実用機設計の基礎資料の蓄積:沖縄県におけるサトウキビの収穫期は1月中旬から3月下旬であるため、収穫期間と研究期間に時差がある。そこで、附属農場の計らいで収穫を延期して、4月以降も実験の都度サトウキビを収穫し搾汁して噴霧乾燥を試みた。搾汁後減圧濾過した甘蔗汁を入り口空気温度140℃及び50℃、蔗汁流速0.5〜20g/min、噴霧空気圧0.1MPa、空気流量0.4m^3/minで噴霧乾燥した結果、入り口空気温度140℃では蔗汁流速2.g/min以下で排気湿度8〜12%RH、150℃では2.5g/min以下、排気湿度10%RH以下で粉状の生成物を得た。回収率は140℃で約54%、150℃で約65%であった。運転の習熟に時間がかかること、雰囲気の湿度が生成物の性状に影響することなどから研究期間内には最適の運転条件を見いだすまでには至らなかった。 2.包装材料の選択:一回の噴霧乾燥で得られる生成物の量が少ないため、従来法で成形された黒糖を用いて、ハイガスバリヤタイプのラミネートフルム(暑さ74μm)と、シリカゲル、脱酸素剤を併用した包装実験を行った。その結果、脱酸素剤を用いた真空包装が有効な包装法であることがわかった。 3.含蜜糖工場の問題点の検討:直火焚き濃縮法の工場と真空濃縮缶を用いた工場を調査した。真空濃縮缶を用いた工場は最終の成形冷却工程以外は自動化されているが、成形工程の自動化は試みられているものの冷却中の落下菌による汚染を防止する方策はとられていない。この面から甘蔗汁の噴霧乾燥は安全な製造法と考えられる。 4.生成物の物性の調査:生成物の量が少ないため粒度分布、含水率等の基本的な調査しか出来なかった。今後生成物の集積を待って各種の分析を行う計画である。
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