1995 Fiscal Year Annual Research Report
離散要素法による籾と玄米の揺動選別現象のシミュレーション
Project/Area Number |
07456116
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
坂口 栄一郎 東京農業大学, 農学部, 講師 (00147480)
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Keywords | 籾 / 玄米 / 揺動選別 / シミュレーション / 離散要素法 |
Research Abstract |
1.穀粒流動現象のシミュレーション結果のアニメーション化 シミュレーション結果のアニメーション化の手始めとして、すでにシミュレーションが可能である平底容器のスリットからの穀粒排出現象について試みた。ワークステーションで計算された各粒子の位置データを時間増分毎にパーソナルコンピュータのハードディスクに格納した。そのデータとパーソナルコンピュータ上でBASIC言語によって開発したグラフィック用プログラムを用いて、各粒子の位置をディスプレイに表示させた。その各時刻毎のグラフィックデータから、流動状態のアニメーションを作成した結果、観測結果と同様に粒子の動きが再現された。また、指定したいくかの粒子の動きの軌跡を描けるようにした結果、粒子の詳細な動きが検討できた。さらに、流動中の空隙率分布の時間変化をアニメーション化した結果、粒子の充填状態は疎密を繰り返しつつ流動していることがわかった。このように、シミュレーション結果をアニメーション化することによって、穀粒流動状態を解析するときに、有効な情報が得られることがわかった。 2.籾と玄米の揺動選別現象のシミュレーション 籾と玄米に対応した球相当径,粒子密度及び摩擦係数をもった2種類の円要素を水平状態に堆積し(下層に籾を1層、その上に玄米を7〜8層)、それに垂直振動を与えた結果、籾は自由表面付近に浮上する現象がシミュレーションできた。これは揺動選別過程の初期に生じる偏析現象である。今後、(1)籾同士,玄米同士及び籾と玄米の接触時の粘弾性定数の与え方、(2)転がり摩擦の導入、(3)形状(ペア要素と楕円要素)の考慮、(4)傾斜面での選別、(5)傾斜面表面の窪みの考慮等について検討する計画である。
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