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1996 Fiscal Year Annual Research Report

網膜色素上皮細胞の機能分化と形態

Research Project

Project/Area Number 07457003
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

廣澤 一成  東京大学, 医科学研究所, 教授 (30009980)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 相良 洋  東京大学, 医科学研究所, 助手 (50145041)
Keywords網膜色素上皮 / 単クローン抗体 / EMMPRIN / ミューラー細胞 / immunoglobulin superfamily
Research Abstract

ニワトリ及びウシ網膜色素上皮(RPE)細胞を抗原としてマウスを免疫し、得られた単クローン抗体のうちS5D8並びにRPE7を用いて、抗原蛋白質の分子細胞生物学的性格を解析した。1):S5D8抗原蛋白質は63kDaの分子量を持ち、そのcDNA全長は2510bp(ポリA14bpを含む)、open reading frame1599bp、polyadenylation signalは2カ所に存在した。アミノ酸配列では、アミノ酸残基数は533、分子量は60.9kD、glycosylation siteは3カ所あった。Signal peptideは存在せず、膜貫通部位も存在しなかった。MRNAのサイズはnorthern blottingで約2.9kbaseであり、得られたクローンの2510bpに比してやや長い。線維芽細胞にopen reading frameをtransfectし、発現した蛋白質をS5D8抗体で染色すると、小胞体に局在した。S5D8の認識する蛋白質は動物種を越え網膜色素上皮に出現する蛋白質として注目される。2):抗RPE7抗体の認識する蛋白質RPE7はRPE細胞のみならず、ミューラー細胞にも存在し、網膜における支持機能への深い関与が予想された。Western blotによると、40〜45kDaの幅広いバンドが出現し、糖鎖の存在が予想された。ウシ網膜から作成したcDNAランブラリーによりcDNAクローンを得たところ、RPE7は271個のアミノ酸残基からなるopen reading frameを含み、糖鎖結合部位を3カ所にもつ、膜貫通型蛋白質であることが判明した。このopen reading frameを発現ベクターに組み込み、COS細胞に発現させ、immunoscreening で得られたRPEcDNAは抗原蛋白質をコードすることが示された。ホモロジー検索の結果、RPE7はimmunoglobulin superfamilyに属する新しい蛋白質であることが判明した。この蛋白質群に属するもののうち、EMMPRINは細胞外基質のリモデリングにも作用しているといわれる。そこで、ウシRPE培養系を用いて、その上清中のメタロプロテアーゼ活性を調べたところ、培養上清中にはgelatinaseAの活性が見られ、培養液中に抗RPE7抗体を添加すると、その活性が増強されることが示された。したがって、RPE7は網膜において、外節処理機構やRPEの病的状況における移動に深く関与することが示唆された。

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Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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