1996 Fiscal Year Annual Research Report
血管平滑筋収縮制御機構としてのカルシウム・オシレーションの機能解析
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07457021
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯野 正光 東京大学, 医学部(医), 教授 (50133939)
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Keywords | 血管平滑筋 / カルシウム / イノシトール三燐酸 / 血圧制御 / 画像解析 / 蛍光カルシウム指示薬 / カルシウム拮抗薬 |
Research Abstract |
血管平滑筋細胞内のカルシウム濃度を血管組織内で画像解析を行うため、本年度は共焦点レーザー顕微鏡を用いた研究を行った。蛍光カルシウム指示薬を負荷した血管標本を倒立顕微鏡のステージ上の実験槽に固定し、電気刺激ないし溶液交換による刺激が行えるようにした。この装置を用いて血管壁内の個々の血管平滑筋細胞内のカルシウム濃度を測定することができた。これにより、交換神経伝達物質ノルアドレナリンによって、平滑筋細胞内では周期的に細胞内カルシウムストアからのカルシウム放出を繰り返される、いわゆるカルシウムオシレーションが生じているという共焦点顕微鏡で得た結果を確認することができた。今年度用いた共焦点顕微鏡では、以前用いた共焦点顕微鏡より高速にしかも広いダイナミックレンジで測定できることがわかった。今年度は、上記の実験装置を用いて、主としてカルシウム流入経路について、DHP型カルシウム拮抗薬やノルアドレナリンがどのような作用を及ぼすか、解析を進めてきた。昨年度の結果ではDHP型カルシウム拮抗薬の作用ははっきりっしなかったが、高カリウム溶液による細胞内カルシウム濃度増加を抑制するのに十分なカルシウム拮抗薬(Nicardipine)存在下で、ノルアドレナリンによるカルシウム動員が著明に抑制されることが明かになった。ただし、この場合個々の平滑筋細胞ではカルシウムオシレーションの頻度の低下として観察されることが明かになった。このことは、カルシウム拮抗薬も実は細胞内カルシウムストアに関連したカルシウムシグナルを抑制していることが明かとなった。現在は、NO産生物質、および内皮細胞の影響を明かにしようと研究を進めている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Kim,P.: "Impaired calcium regulation of smooth muscle during chronic vasospasm following subarachnoid hemorrhage" J.Cerebr.Blood F.Met.16. 334-341 (1996)
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[Publications] Ikemoto,T.: "Effect of calmodulin antagonists on calmodulin-induced biphasic modulation of Ca^<2+>-induced Ca^<2+> release" Br.J.Pharmacol.118. 690-694 (1996)
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[Publications] Takeshima,H.: "Generation and characterization of mutant mice lacking ryanodine receptor type3" J.Biol.Chem.271. 19649-19652 (1996)
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[Publications] Yamazawa,T.: "Subtype specificity of ryanodine receptor for Ca^<2+> signal amplification in excitation-contraction coupling" EMBO J.15. 6172-6177 (1996)
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[Publications] Yamazawa,T.: "A region of the ryanodine receptor critical for excitation-contraction coupling in skeletal muscle" J.Biol.Chem.(in press). (1997)