1995 Fiscal Year Annual Research Report
細胞膜コレステロール含量低下または上昇に伴う血管細胞のNO産生能等の機能変化
Project/Area Number |
07457035
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
室田 誠逸 東京医科歯科大学, 歯学研究科, 教授 (50072989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 育男 東京医科歯科大学, 歯学研究科, 助教授 (60100129)
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Keywords | 血管内皮細胞 / LDL-コレステロール / HMGCoA還元酵素 / シンバスタチン / 細胞膜流動性 |
Research Abstract |
日本人の食生活、生活環境の欧米化に伴い、心筋梗塞をはじめとする動脈硬化性疾患が多発している。その危険因子の一つにLDLコレステロールがあげられる。血清LDL-コレステロールを低下させる試みがなされていたが、細菌になりHMGCoA還元酵素の阻害剤が開発された。当研究室におけるこれまでの研究により、代表的HMGCoA還元酵素阻害剤であるシンバスタチンには、血清コレステロール低下作用のみならず血管内皮細胞の細胞膜コレストロール含量低下作用のあることが判明した。本研究第一年度はシンバスタチン前処理によって、細胞膜コレステロール含量を低下させた培養血管内皮細胞の膜流動性の変化について詳細に検討した。ヒトの臍帯由来の培養血管内皮細胞をシンバスタチン1ng/mlで2日間処理したところ、細胞膜コレステロール含量は有意に低下した。続いて、シンバスタチンによる膜流動性の変化を検討した。膜流動性の変化は、MobilityとRecoveryの二項目を指標とし、レーザー顕微鏡にて膜の一ヶ所をブリーチすることによって求めた。その結果、シンバスタチンで前処理した培養血管内皮細胞では、MobilityとRecoveryの双方が有意に上昇していることがわかった。上昇率はMobilityで約2倍、Recoveryは1.5倍であった。以上のことからシンバスタチン前処理によってコレステロール含量を低下させた培養血管内皮細胞では、膜流動性が上昇していることが示唆された。膜流動性が上昇した原因の一つとして、細胞膜内の蛋白成分がシンバスタチンにより低下した可能性が考えられる。次年度は、このように膜流動性の上昇した培養血管内皮細胞で様々な生理活性がどのように変化しているかを検討したい。
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[Publications] I.Sato and S.Murota: "Paracrine function of endothelium-delived nitric oxide." LIFE SCI.,. 56. 1079-1087 (1995)
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[Publications] Y.Wakabayashi,H.Fujita,I.Morita,K.Kawaguchi and S.Murota: "Conversion of xanthine oxidase in bovine caroid artery endothelial cells induced activated neutrophils:Involvement of adhesion molecules." BIOCHIM.BIOPHYS.ACTA.,. 1265. 103-109 (1995)
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[Publications] I.Sato,K.Kaji and S.Murota: "Age related decline in cytokine induced nitric oxide synthase activation and apoptosis in cultured endothelial cells:minimal involvement of nitric oxide in the apoptosis." MECH.AGING.DEV.,. 81. 27-36 (1995)
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[Publications] S.Murota,H.Fujita,I.Morita and Y.Wakabayashi: "ANNALS OF THE NEW YORK ACADEMY OF SCIENCES,RECENT ADVANCES IN ATHEROSCLEROSIS RESEARCH" The New York Academy of Sciences., 133-147 (1995)