1995 Fiscal Year Annual Research Report
職場のストレスのメンタル・ヘルスに及ぼす影響の定量的評価
Project/Area Number |
07457095
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
三野 善央 岡山大学, 医学部, 助教授 (80181965)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 宏明 岡山大学, 医学部, 助手 (80273960)
津田 敏秀 岡山大学, 医学部, 講師 (20231433)
青山 英康 岡山大学, 医学部, 教授 (40032875)
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Keywords | 職場のストレス / 精神保健 / 産業保健 |
Research Abstract |
第1回目の質問紙調査を782名の従業員を対象に実施し、763名(98%)より有効回答を得た。 GHQ高得点者の割合は、男性で42%、女性で34%となっていた。14項目の主観的ストレス項目のうち11項目で男性の訴え率が女性よりも高率となっていた。男性の80%を越える者が訴えていたストレス項目は、「ノルマや納期に追われる」、「仕事のトラブルが多い」、「時間に追われている」、「ミスが許されない」の項目であった。多重ロジスティック・モデルを用いて性、年齢、職場、家庭への満足度などの交絡要因をコントロールし、各職場のストレス項目とGHQ得点との間のオッズ比を算出した。オッズ比が2を越えていたストレス項目は、「仕事のトラブルが多い」、「責任を持つ範囲が大きすぎる」、「上司との関係が悪い」、「ミスが許されない」であった。さらにGHQ30項目についての因子分析を行ったが、その結果、「不安、抑うつの指標」および「重症抑うつの指標」が抽出された。さらに6カ月後に第2回目の質問紙調査を実施したが、クロス・セショナルな分析結果は第1回目調査と同様であった。第2回目調査の結果を目的変数として、多重ロジスティク分析を行った結果、「ノルマや納期に追われる」、「仕事のトラブルが多い」、「上司との関係が悪い」などのストレス項目が精神的不健康と関連していた。こうしたストレスを軽減することによって、精神健康を保てる可能性がある。
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